ワークスの罠
テック3のハルベ・ポンシャラル監督が再び
ミゲール・オリベイラの来季残留を希望する発言をしていますね。
元々はテック3との2年契約ですからね。
ザルコの抜けたKTMワークスに行くのは得策ではないと。
今季、MOTOGPにステップアップし、テック3というサテライトチームながら
本家ワークスのザルコを上回る結果を出しているオリベイラ。
当然、KTMワークスも注目するところですが、これには理由があるようです。
というのも、オリベイラのチーフエンジニアであるギー・クーロンは
車体の大きな変更をせず、ライダーがマシンに合わせる乗り方をするように
ずっと走らせているそうです。
これならライダーがマシンの特性を習熟することに専念できますから
結果も自ずと付いてくる。
この辺りはヤマハサテライトのクワッタハッホにも同じ事が言えるかも知れません。
他ならぬザルコ自身もワークスという恵まれた環境に居る事で
マシンに自分を合わせるのではなく、マシンを自分に近づけるべく
マシンそのものにあれやこれやと手を加えた結果、迷路に迷い込んでしまった
とコメントしています。
これがワークスの難しいところで、サテライトよりも豊富にパーツがある分
短いレースウィークの中でとっかえひっかえパーツを変えて
あれやこれややっていると迷路に迷い込んでしまう場合がある。
原田哲也さんも今年のロッシの不振について、G+の放送の中で同じような発言を
していましたね。なまじワークスでパーツが豊富にあると正解を見つけるのが
困難になる場合があると。
ポンシャラルさんの懸念するのは多分、そういうことでしょうね。
ギー・クーロンの手元を離れて、ワークスチームで豊富なパーツに
囲まれて、短いレースウィークの中で
ちゃんとパーツの選別しながらマシンをセットアップし
結果を出すには、まだ経験が足りないと。
せめてもう1シーズン、テック3で勉強と経験を積んだほうがオリベイラとKTMに
とってはゆくゆくは良い結果に繋がるだろうと。
後はKTMがそれを理解して、彼をワークスに引っ張らずにおくかどうかですが・・・。
ミカ・カリオのワークス入りの噂も出ていますね。