興業優先

終戦の予選が行われているバレンシアGPで

衝撃的なトピックスが報じられている。

それは引退宣言したホルヘ・ロレンツォの後釜に

アレックス・マルケスが収まり、ヨハン・ザルコがアヴィンティア・ドゥカティ

加入するというものだ。

 

どうやら、ホルヘの後釜にはアレックスかザルコのどっちか

という2人の候補に絞られていて、記者、関係者による投票の結果

アレックスがレプソルへ、フランス人ライダーに残って欲しい

DORNAの意向によって(ファビオも居るけど)ザルコはアヴィンティアに

押し込められて、結果、アヴィンティアをはじき出されると思われる

ラバットは古巣のマークVDSのMOTO2に復帰するという話に決まったらしい。

 

この話題にはいくつもツッコミどころがあって、まずHRCが今年のアレックスの

成績をもってして、レプソル・ホンダにふさわしいと考えているのか?

考えていないのならば、DORNAの意向を飲んだのか?

ホンダは自社のラインナップの第3者から口出しをされることを嫌うメーカー。

それがDORNAの言うことを聞くのか?というところ。

 

それから予選終了後のザルコへのインタビューを見る限り

当の本人の知らないところで話が進んでいるようであること。

いくらなんでも本人不在の所で来期のシートが決まってしまうなんて

普通に考えて有り得ない話。

そしてラバットの行方は???

 

見ていると、ペドロサに続くロレンツォの引退で、ややトーンダウン気味の

スペイン人気対策としての、アレックスの起用に

カルメロ・エスペレータが躍起になってやや強引に物事を進めたように

見えてならない。

当然、ロッシ引退後のことも考えての先手だとも思います。

 

その辺、まさに興業優先。

でもやりすぎた興業優先はいつか足元を掬われる事にもなることを

カルメロは肝に銘じておいた方がいい。

IF

去年のペドロサに引き続きロレンツォが

今年は引退を表明しました。

 

個人的にはペドロサに関しては、もう仕方がない面も

ありますが、ロレンツォに関してはただただ残念としか

言い様がない面がありますね。

彼+ヤマハの速さは時としてマルケス+ホンダを凌駕することも

しばしばでしたからね。

 

そこまでの実力を持つライダーがこういう形で幕引きとは・・・。

彼のキャリアの中で3つのIF、もしが無ければ引退はまだで

もっと多くの世界タイトルを手にすることが出来たかも知れない。

そう思うと、ホントに残念無念がこみ上げてきます。

 

まずひとつめのIFはやはり、ヤマハの体制。

2013年にロッシがヤマハに復帰してから、ロッシ・ホルヘ体制が

復活したわけですが、それ以降の戦績を見ても変わらずエースは

ホルヘであって、ロッシはたまに勝つライダーのレベルに落ちていたわけで

にも関わらず、相変わらずチームはロッシを中心に動いていた。

それはむしろ、レースから離れた場面、チャーターする車両だったり

するわけだけど、ホルヘが活躍してもそれは変わらなかった。

ヤマハとしてはMOTOGP以上にヤマハ本社としてロッシを丁重に扱って

宣伝塔になってもらう役割があるから、ないがしろにできない面も

あったんでしょうが、それはレーサー個人には理解はしても納得は

出来ない部分。そこのケアがあれば、ホルヘもヤマハに残留したはず。

彼の離脱以降のヤマハの低迷は言うまでもなく、大きな魚を逃してしまったね。

 

それから2つ目のIFはドゥカティの動向。

わずか1年目の成績をもって、早々に解雇を決めてしまった。

ビッグスポンサーのフィリップモリス様によれば大枚をはたいたのに

期待はずれでコストパフォーマンスが悪かったということらしいが、

そもそも移籍して1年目で結果が残ると思っている方が

レース素人というか、んなわけねないだろうって話なわけで。

実際、チームは1年目でホルヘのスタイル、要望を集約して

2年目のマシンに反映、結果に結びつけたわけだからね。

結果的にホルヘを解雇して、フィリップモリス様の言うコストパフォーマンスに

優れたペトルッチに替えたら、今年はどうでしたか?っていう話ですわな。

 

そして3つ目のIFは今年のホンダ。

もしもパワーアップに主眼を置いたストレート吸気のフレームを

採用せず、2018年フレームのまま、ホルヘが走ることが出来たならば。

実際、2018年オフのテストで2018フレームに乗ったときは

そこまで感触は悪くなかったようなんですよね。

ところが年を開けて新型に乗ってみたら、もういけない。

マルクみたいな反射神経の化け物みたいなライダーじゃないと

乗りこなせないウルトラピンポイントマシンになっていた。

 

それはホルヘの立ち回りにも問題があったかもしれないし、

移籍のタイミングを見誤ったのかもしれない。

でもそうせざるを得ない状況にしてしまったのはあんたらでっせ?

という話。

世界王者5回、最高峰3回のライダーに対する対応じゃないよな。

と思うわけですよ。

まあ、それもタイミング、ケセラセラ

なのかも知れない。GP界は諸行無常なのか。

2020年始まる

WSBのオフテストがアラゴンで始まっています。

初日はあいにくの雨模様から始まって

後半はだいぶ乾いたようですが・・・。

 

このテストにはヤマハカワサキドゥカティが参加。

それぞれ新しいライダーが新しいマシンを初ライドしました。

今年BSB王者のスコット・レディングはいきなり2番手。

デイビスを上回るタイムをマークしてみせました。

少なくともV4Rに苦しみ続けるデイビスよりはこのマシンを

乗りこなせているようですね。

カワサキに移籍のアレックス・ロウズが3番手。

元々マシンに対してアグレッシブな乗り方をするロウズだけに

カワサキのマシンは相性がいいんじゃないかと密かに思っていますがどうでしょうか。

 

新加入のGRTヤマハの2人、ゲロフとカリカスロはAMAライダーの

ギャレット・ゲロフが先行。

ジェイク・ガニエ以来のアメリカンが果たしてどんな走りを見せてくれるのか。

 

レオン・キャミアも新規一転、バーニ・ドゥカティを走らせました。

 

まずはライバルより先んじてテストを始める体制が構築されている時点で

一歩リードですね。

注目のホンダは合同テストには参加しない意向で、独自テストで

マシン熟成を図るようです。ブラドルはタイヤ的にキビシイ的なコメントを

してますけどね。

 

クラッチロウのジレンマ

カル・クラッチロウによれば、去年の終盤

彼を襲った足首の複雑骨折の後遺症はまだ残っているそうで

レースを終えた後は刺すような痛みが足に残るとのこと。

 

しかし、彼が手術に踏み切らないのは、完治までに

6週間かかるということと、シーズン終了後のオフテストが

始まるからだ。

 

昨年、彼は豪州GP以降、この骨折により長期欠場

オフのテストには参加せず、年明けのセパンテストが

2019年型の初ライドとなったが、彼はその時点でブレーキング時の

違和感を訴えていた。

結果的に彼の危惧は現実のものとなり、マルケス以外の

ワークスマシンに乗るカルとホルヘは2019年マシンのこの特性に

悩まされ、度重なる転倒を喫することになりました。

 

カルからすると、2019年型のプロトタイプが出来上がってきた

バレンシアのGP事後テストに参加できなかったことが全ての要因と

考えているようで、去年の二の舞を踏むまいと、何としても

今年のバレンシアGPの事後テストには出るつもりみたいですね。

そのためには痛みにも耐えると。

本当は手術を受けたいんだろうけど・・・。

狭角エンジン

アプリリア・レーシングのボス

マッシモ・リボーラによると、現在のアプリリア

MOTOGPマシン RS-GPは狭角エンジンを搭載しているそうですね。

来年登場するオールブランニューマシンはオーソドックスな

90度バンクのV型エンジンを採用する予定だそうです。

 

HRCの中本さんによれば、今のMOTOGPマシンの

レギュレーションでは狭角エンジンは不利なんだそうです。

というのも、MOTOGPは800ccから1000ccに規定が変わった際に

最大ボア径が81mmまでと制限されたからです。

実は800cc時代のホンダのRC212Vも狭角エンジンを搭載していると

言われていましたが、1000ccになってRC213Vからは90度バンクを

採用しています。

 

それまでの800cc時代は最大ボア径の制限がありませんからビッグボア

ショートストロークエンジンを作ることが出来て、それによりエンジン全体の

全高を低く造ることが出来ました。

エンジンはそれ単体だけではなく、搭載した際のエアボックスの容量、形状なども

パワーに関係するため、エンジンの高さは非常に重要。

最大ボア系が81mmに制限されると必然的にストローク量も決まりますから

エンジンの高さも決まってきます。

そうなると狭角エンジンは90度バンクエンジンより背が高くなって

結果的にエアボックスの容量が小さくなるし、内部の流入経路もスムーズでは

無くなり、結果的にパワーが出せない原因となります。

 

アプリリアと言えば信頼性もさることながらパワーでも負けていますが

その辺の要因はここにあったのかも知れませんね。

元々、RS-GPのエンジンはWSBで走るRSV4の狭角エンジンをベースに

段階的にMOTOGP専用パーツへとアップデイトされて今のエンジンに

なってますが、基本設計の部分は引きずっていたのかも知れません。

 

とにかく来季はようやくライバルと同じ基本設計のエンジンを

手に入れるわけですから、ようやくスタート地点に並んだということか・・・。

 

余談ですが、何故800時代に狭角エンジンが流行ったかというと

当時のワンメイクタイヤだったブリヂストンのフロントが要求する

前輪荷重が非常に大きいものだったため、狭角エンジンにして

エンジンを思いっきり前進させて搭載していたからです。

CEV レプソルJr世界選手権

今日はCEVの最終戦バレンシアで行われています。

MOTO3クラスはラグリーズ・ハスクバーナ

ジェイミー・アルコバがタイトルを確定しました。

 

CEV レプソルJr世界選手権は元々はスペイン選手権の

位置づけでしたが参加チーム、ライダーが多数につき

かつ規模が拡大したため、FIM管轄のJr世界選手権として

2013年にスタートしています。

中でもMOTO3クラスは世界選手権への出場資格にみたいな

若年のGPライダーの卵たちが、世界選手権に出場するチームの

Jrチームから多数出場する青田買い+振るい落しの場になっています。

 

実際、MOTO3クラスにはエストレージャ・ガリシアのJrチームを始め

SIC58、アスパー、レッドブル・アジョ、VR46、アヴィンティア

レオパードなどがJrチームを送り込んでいて、ここで結果を出せば

そのまま、世界選手権にチームを変わらずステップアップする形になります。

 

またMOTO3王者もファビオ・クワッタハッホを初めてとして

ロレンツォ・ダラポルタやニッコロ・ブレッガ、デニス・フォッジアに

ラウル・フェルナンデス、王者は取ってないけどホアン・ミールと

後のMOTOGPライダーやMOTO3の世界王者を輩出するなど、非常に高いレベルのレースが行われていることがわかります。

 

日本で言えば、サッカーのユースチーム的な立ち位置で

激戦が行われているCEV。

来年以降も、未来のMOTOGPライダー、世界王者を生む地盤として

開催され続けることでしょう。

ただやりすぎはイカンと思うけどね。

 

 

気になる発言

最近ちょっと気になって仕方がないのが

ルーチョ・チェッキネロの発言です。

ロレンツォはバレンシアのテストで2020年型マシンをテストして

来季も現役を続行するかどうか決めることが出来るとか

クラッチロウが来年レプソルに行くのは問題ない

とか、ホントに??と思う発言がちらほら。

 

彼的にはLCRに有利な状態に持っていきたいでしょうから

あと1年と言われるクラッチロウにはレプソルに行ってもらって

ザルコをチームに迎え入れて数年は安泰という形に

持っていきたいのかも。

もちろん、中上君というか、出光アジア枠は確保の前提で。

 

そう思うわないと最近のルーチョのそこまで言っちゃっていいの?

的な発言はちょっと理解に苦しむ部分がありますね。

ホンダから釘を刺されるレベルだと思う。

 

ちなみにクラッチロウはHRCとの直接契約ですから

レプソル・ホンダに移籍するのに問題はありません。