ヤマハの快走は喜べない?

惜しくもポールは逃したものの
終始、トップに近い速さをみせたヤマハ勢。
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クワッタハッホはラストアタック前に
マシンのダッシュボードの警告灯が点いたそうで、
Tカーに乗り換えた分、タイム的に届かなかったようですね。
それが無ければ・・・。
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しかし、シルバーストーンというコースは
ヤマハの高速コースでのハンドリングの良さが
最大限に活かされるコースというのがよくわかりますね。
非常にスピードが乗って負荷がかかる状態でも
アンダーステアに見舞われることなく
マシンがグングンとインに曲がろうとしているということですね。
加えて今年は路面が再々舗装されてバンプ
無くなったのも大きいでしょう。

ただし、今回の快走はヤマハの伝統のあのツインスパーフレームの
恩恵だとは思いますけど、今やホンダやスズキをみても
あそこまで縦に太いフレームは使っていないんですよね。

見ていて感じるのは、ミシュランの方がタイヤ剛性が低い分
それに合わせてフレームの剛性も落とした方が全体的に
バランスが取れる方向のように思います。
それに対してヤマハのフレームはそこまで割り切れてないというか
ブリヂストン時代の流れをまだ引きずっている。
だからシルバーストーンのようなコースには合っているけど
それ以外の大半のコースではむしろ足枷になっているのでは無いかな?

それが結果的にタイヤに対しての当たりが強くなって
路面温度や路面グリップに左右されやすい傾向に
繋がっているのかなと想像されます。
言ってみれば非常に神経質なマシン。
実際、午前の気温の低いWUPではタイムが出るのに
午後の気温が上がった決勝ではタイヤがうまく機能しない
というケースは散々見てきたところです。

今年、去年ほどの浮き沈みが無いのは、シャシー
良くなったというより、ミシュランが今年は耐久性重視の
タイヤを投入しているので、熱の変化にタイヤが鈍感な分
シャシーの敏感さが表面化しにくいだけかも知れません。
このタイヤの傾向についは、ミシュランのエンジニアが
そういうコメントをしていますね。
去年のシーズン半分くらいに投入した耐久性重視のタイヤを
今年は全戦投入しているそうです。

つまり根本的には何も解決していないのかも・・・。