負けられない戦い ③
今、一番勝利を欲しているのは
この人でしょうね、マルク・マルケス。
去年の圧勝のシーズンから一転
今季はここまでわずか1勝。
問題がマシンにあるのは歴然だけど、
これが単純な話じゃないから難しいところ。
改良型のスイングアームは彼特有のスライドコントロールの
コントロール性の改善に重きが置かれているようですが、
今シーズンのRC213Vは、マルケス用とそれ以外の
失敗してしまったというところでしょうか?
彼のライディングスタイルはスライドコントロールにありますが、
これは逆に言うとスライドからグリップへと変遷していく
ところがライダーの意のままに自在に出来ないと
速く走れません。
今年のマシンはこのスライドが意のままにならなかったみたい。
これがロッシとかに比べてタイヤが長持ちしない原因でしょうか。
スライドが大きいとタイヤがオーバーヒートしちゃいますからね。
そういう意味ではタイトル争いに食らいつく意味でも負けられない
ムジェロですけど、ここは下りながらのブレーキングが多くて
リヤ荷重が抜けやすい面もあるだけに、改良型RC213Vの出来にも
よるけど、やっぱり苦戦は必至というところ。
まあ、その中でこのチャンピオンがどういう走りをするのかも
興味があるところですけどね。
昔、ガードナーがタイトルを取った87年から翌年一転
なかなか、勝てないシーズンになったことがあったけど
あの時も成功した87NSRの低重心を推し進めたら
低重心過ぎてダメになったってのがあったけど、
今年のRC213Vも去年のコンセプトを推し進めて
結果的にバランスを崩してしまったイメージがあるな。