クランクの重さ
今シーズンのRC213Vに苦戦するクラッチロウとロレンツォですが
2人のコメントを聞いていると、問題は
フレームのフロント周りだけでは無いようです。
2人が口を揃えているのは、スロットルを戻した時に
エンジンブレーキのかかり方、エンジンの回転の落ち方が
不十分で、要はコーナーの進入でスロットルを戻しても
エンジンが走り続けてしまうので、結果的に止まりきれなくって
ますますフロントのブレーキに頼らないとならない状況に
なっているとのこと。
今シーズン、ドゥカティに負けないピークパーワー、加速力を
実現するためにホンダはクランクシャフトの重さを軽くしている
可能性ありますね。
軽くすれば当然、ヒュンヒュンと軽く回るピックアップの
鋭いエンジンにはなりますが、反面、スロットルレスポンスに
欠けるというか、スロットルを戻した時のエンジン回転数の落ち方に
リニアリティに欠けるという問題点が出てきてしまう。
ライダーはスロットルリニアリティ、開けたり、閉めたりした時の
レスポンス、リニアリティに非常に敏感ですから、思ったように
回転数が上下してくれないと非常に乗りにくいエンジン特性に
なってしまいます。
どうやら、2人が言っているのはそういうことのようです。
この辺り、ホンダだけではなく、ヤマハもスズキもですが
MOTOGPはシーズン中のエンジンの仕様変更が出来ないので
シーズン開始前のエンジン仕様の決定には細心の注意が必要ですが
このクランクシャフトの重さも非常に重要なキーポイントですね。
ホンダはシャシーもですが、来季に向けてピークパワーは落とさず
この辺のピックアップ、リニアリティを改善してくるんじゃないかな??