縦縦、横横

サンマリノGPの一番のサプライズは

KTMポル・エスパルガロが予選2番手を獲得したこと。

レッドブルリンクのようなストレート主体のコースではなく

ミザーノのようなミッキーマウススタイルのコースでの

2番手は非常に価値のある結果だと思います。

 

事前テストからペドロサが開発を担当したニューシャシー

使用していましたが、これが非常に良かったようですね。

予選の走りを見る限り、ブレーキング時のスネーキングの

挙動がかなり小さくなっているのがわかります。

これまでのRC16はブレーキをかけても止まらないし、

スネーキングが始まるから、それが収まるまではマシンを寝し込めないし

コーナーリングスピードそのものも低くなってしまって

結果的に脱出スピードが遅く、全体が遅くなっていたか。

 

どうもRC16のパイプフレームは所謂縦剛性が低くてストッピングパワーに

対してフレームが受け止めきれないというか、変形の度合いを

超えてしまって、吸収しきれてない感じでしたね。

今回のモデルからどうやらフレームとエンジンの締結部を強化したらしく

それが結果的に、車体全体がかっきりとしてキチンと止まるようになった

ということじゃないでしょうか?

ストッピングパワーをしっかり受け止められるようになった。

元々横剛性に関してはパイプは結構なしなりで曲がってくれるイメージがあります。

だから止まる時の挙動だけ何とかすれば、コーナーは何とかなる。

この辺の縦剛性と横剛性の両立が今までのフレームの課題だったか。

 

今年のRC213Vのフレームはこの面でステアリングヘッド周辺の剛性が高すぎてナチュラルにブレーキングからターンインが移行出来ないのが

問題になっているっぽいですね。

去年までのが、グうううとステアリングヘッドが変形していたとすれば

今年のモデルはグキって感じか。

やはりエアダクトをステアリングヘッドに貫通させた影響が出ていると思われますね。

 

しかし、これをステップに来年のマシンが出来上がってくるとすれば

RC16はいいセン行くんじゃないでしょうか?

現状、ザルコの後釜は決まってませんが、座りたいライダーが出てくるんじゃないかな。

スミスの復帰も有り得るね。