マルク・スペシャル

オーストリアGPでは2番手にコンマ4秒もの
差をつける圧倒的なタイムで自身59度目の
最高峰クラスポールを獲得したマルク・マルケス

彼はこれでミック・ドゥーハンの持つ
最高峰クラスのPP獲得回数を抜いて
歴代1位に躍り出ることになりました。

今回、マルケスが走らせたマシンは前回の
チェコGPを終えて後に行われたテストで
試したいくつかのパーツが投入されていて、
新型の形状のウイングレット
新しい形状のスプーン。
そして、これまで試していたカーボン補強のされたフレームと
現状で考えうる最新のアイテムが投入されています。

特に今季、ステアリングヘッド周りの変形具合が
固く、寝かせないと曲がらないと言われる
今年のフレームに対して、より多くのダウンフォース
付ける新型ウイングレットと強固なカーボン補強フレームで
臨んだのは、マルケスらしいと言うところでしょうか?

彼の武器でもあり、このレッドブルリンクで鍵となる
ブレーキングのスタビリティを求めてのフロントの
ダウンフォース増大と、フレームを強固にすることで
より、フロントタイヤにしっかり荷重をかけてタイヤの
性能を十二分に引き出すことを目的としていると思われます。
しかし、従来のフレームでも苦戦しているクラッチロウでは
到底乗りこなすことは出来ない代物であることは想像されます。

加えて、滑りやすい路面でのタイヤのスピニングによる
表面のオーバーヒートを抑えるための冷却スプーン。
スピニングを多用する、彼のスタイルならではのアイテム。

今回のオーストリアに投入されたRC213Vは現状の
フルパッケージ仕様のRC213Vと呼んでもいいかも知れません。
そしてこれを乗りこなし速く走らせられるのは
現状、マルク・マルケスしか居ません。
ですからある意味、マルク・スペシャルなマシン。

ちなみにマルケスはこのカーボン補強フレームのマシンを
決勝でも走らせるそうです。


ホンダはこの何とかスペシャルって
呼び方嫌がるけどね。