接戦のわけ

今シーズンのMOTOGPで去年と
大きく変わったのはタイム差、
特に予選よりも決勝レースのトップから最下位までの
タイム差が縮まったことですね。

先日行われたオーストリアGP、去年ヤマハ
優勝したロレンツォから実に17秒もの差をつけられて
ゴールしました。
しかし、今年はトップからわずか6秒しか遅れずのゴール。

もちろん、それだけヤマハのマシンが去年よりも
良くなっているという面もありますが、それ以上にタイヤの
影響が大きいようです。

ミシュランの技術者に言わせると今年投入している
タイヤは去年の半分くらいのレースに投入して
好評だった耐久性重視のタイプのタイヤだとのこと。

これは恐らくだけど、去年のヨーロッパラウンドを除く
序盤の3戦と終盤のタイ以降のフライアウェイに
投入されたタイヤだと推測される。
ヤマハはこのフライアウェイの成績は悪くなかったからね。

逆にヨーロッパラウンドに投入されたタイヤは
ミシュランの言うところのグリップ重視。
極めてタイヤがピーキーな特性でマシン側が
セッティングを合わせ込むのが難しいタイヤ。
ヤマハはこっちのタイヤには全然合ってないという印象ですかね。

ピーキーなグリップ重視のタイヤだとセッティングが
きっちりハマるとグリップしてタイムは出るし
タイヤは長持ちするしで、速いし、レースペースも速い。
対して、セッティングが出ないとタイムは出ないし
ホイルスピンが多くなってタイヤの磨耗は進むし、
オーバーヒートしてタレも大きくなる。

去年のMOTOGPは特にヨーロッパラウンドで
タイヤにハマったマシンとそうじゃないマシンの落差が
大きかったのはその辺に要因があったのかも知れません。

今年はその点、耐久性重視のタイヤになって
ハマるハマらないの格差が小さくなった。
それが決勝レースでの接戦に繋がっているように感じます。
だからこそ、マルケスの独走劇はより凄いって話になるんですが・・・。

ただミシュランは来年、またもグリップが上がった
ニュータイヤを投入する予定と明言しているんですよね~~。
これがまた扱いにくいピーキーなタイヤってことに
ならなければいんだけど・・・。