テスト番長

ブルノの事後テスト。

終わってみればヤマハのファビオ、ビニャーレス
モルビデリが1-2-3で終了しました。
ロッシは2020年型のプロトタイプを走らせていたので
タイムに関しては除外でいいでしょう。

こういう結果が出てしまうからヤマハは悩ましいんでしょうね。

つまり、前日の決勝ではロッシの6位が最高で
それ以外は一桁がやっとこさ、タイヤが全然グリップしなかったそうです。

今シーズン、というか、過去2シーズンのヤマハ
問題点はトラックへのラバーの乗り方や、路面温度といった
外的要素に左右されるタイヤのグリップによる
マシンのパフォーマンスの乱高下が非常に激しいということ。

これは奇しくも2008、2009年に最強を誇った時代の
ヤマハの辻さんが言っていたことで、タイヤを広い範囲で
捉えて、常に高いパフォーマンスを発揮することが出来る車体の
真逆の状態に陥いっているということでしょう。
タイヤの温度以前に敏感すぎると。

だから、路面のラバーの変化や温度変化に対して
非常に弱い。涼しい午前中のWUPで速くて、午後の
気温の上がった決勝ではタイヤが全くグリップしない。
今回のチェコで言えば、路面が出来上がってきた
金曜日では速くて、雨でラバーが流された決勝では全くダメ。
安定したパフォーマンスが発揮できていません。

今回のテストのように、2時間も3時間もずっと
変化の少ないコンディションで走り続けるとタイムは出るけど
レースウィークのように短いセッションの中で
変化する状況に車体を合わせ込むのが苦手。
今のヤマハにとっての理想は3日間通してコンディションが
ほとんど変化せず、かつミシュランが持ち込んだタイヤとの
マッチングがいいことでしょうね。

ロッシはしきりにエンジン特性について触れているけど
それ以外の車体の方も色々問題を抱えているように
見えますね。

次のオーストリアは去年、ロッシがワーストグリッドを
獲得して、レース後、ヤマハの技術者が謝罪会見を行うという
屈辱のコース。
果たして雪辱は果たせるのか、それとも・・・・。