つまりそういうことです

ドッグファイト・レーシングの

来季の体制が発表されました。

ST1000に藤田選手がエントリー。

藤田選手は去年の鈴鹿8耐で津田一磨選手と組んで

出場しましたが、フル参戦となるとYARTに入る前の

ヤマルーブ時代だから、4年ぶりになりますか。

彼のような若い世代にとっての4年は長い。

また、アジア選手権のSS600に豊島選手が参戦します。

 

このST1000とアジアというのは今年見られるようになった

全日本の新たな潮流と言ってよいでしょう。

と共に、今の全日本JSBの抱える問題点を浮き彫りにしている気もします。

 

つまり、問題点その1、一部のトップマシンを手に出来るチーム以外の

プライベーターは道具の差がありすぎるため、JSB1000ではなく

よりイコールコンディションのST1000を選ぶということ。

これは既に発表されている他のライダーもそうですが、マシン制作に

より費用がかかる割には、道具の差が大きすぎてライダーの力量では

いかんともし難い差が存在するJSB1000ではプライベーターでは

勝負にならないが、ST1000ならなんとかなるということ。

特にワンメイクタイヤと公認ECUですね。

JSBではスペシャルタイヤが存在しますし、ECUもトップチームの

それはMOTOGPもかくやという代物が搭載されています。

 

それから問題点その2、つまり日本の国内マーケットでレースをすることの

意義が薄れているということ。

それは走るライダーのキャリアのステップアップだったり、

チームのブランドの知名度アップだったり、そういった諸々ですね。

どんどんマーケットが縮小しつつある日本国内で走り続けるよりも

成長市場であるアジアに目を向けた方が未来が開けると言いますか。

カワサキは岩戸選手をアジア選手権に参戦させ、チーム・グリーンは

どうやら解散の模様ですが、これなんかは昔からアジアに軸足を置く

カワサキらしい決定だなと思います。

そしてアジアで活躍することで結果的にその外の世界、つまり世界選手権への

道が開ける可能性が無きにしもあらず。

 

もちろん、どの関係者も国内のロードレースが盛り上がって欲しい

盛り上がったくれればと思ってはいると思いますが、

背に腹は変えられないし、現実的な選択が今の現状のエントリー状況

なんだと思います。

 

とはいえ、JSB1000クラスは現状、24台となかなかの台数を

集めてはいるようですね。

 

こうした流れが今年になって出てきたのはやはり世界的な

不況がどんどん加速していく状況で、実を取った選択と言える

面大きいのでは無いかと思います。