節目のAMA

それまでのDMGデイトナ・スポーツ・グループの

元を離れ、DORNA主導でウェイン・レイニーをトップに据えて

モトアメリカとして再スタートしたAMAーSB。

 

狙いはかつてのようなアメリカンGPライダーの輩出と

そのためのAMA全体のレベルアップにありました。

 

どのバイクメーカーにとってもアメリカは巨大なマーケットでも

あるわけですからね。

 

これが3年前の話。

このタイミングで元GPライダーのトニ・エリアスが招聘され

ヨシムラ・スズキのレギュラーになったのも前述の理由が

絡んでいると思われます。

 

それから3年を経て、久々にギャレット・ゲロフという若手ライダーが

GRTヤマハのシートをゲットし、久々にWSBでアメリカンがレギュラーで

走ります。

反面、AMAのレースシーンは来季に向けて下り坂で、

スズキと40年ものパートナーシップを続けてきたヨシムラが

そのレース部門であるヨシムラR&Dを畳み、来季はチーム・ハンマーが

スズキのファクトリーチームを引き継ぎます。

これはヨシムラという会社が大きな節目に来ていて従来の体制では

今後はやっていけないと踏んだからではないでしょうか?

一方のヤマハもこれまでファクトリー活動を委託していた

グレイブス・レーシングが手を引き、来季はアタック・パフォーマンスが

ヤマハのサポートチームとして戦います。

 

気になるのは、チーム・ハンマーにしろ、アタック・パフォーマンスにしろ

マシンの性能がどの程度で、コンペティションのレベルが今よりも

維持できるかどうか?という部分。

やはり、質の高い道具、ライダーによってもたらされる高いバトルにこそ

より強いライダーを産む土壌ですからね。

 

来年のAMAは新しい時代の始まりという意味でも要注目だな。

今までのレベルが維持できるのかどうか。