ひとつの節目  2019年を振り返る AMA編

ウェイン・レイニーをトップに据えて

モトアメリカという体制でスタートして今年で3年目。

 

AMA選手権の底上げとして招聘されたトニ・エリアス

中心に戦われた今シーズン。

ゼッケン1奪還を狙うUSヨシムラ・スズキは

トニ・エリアスにMOTO2経験もあるジョシュ・ヘリンを

引退したロジャー・ヘイデンの後釜に据えました。

 

一方、グレイブス・ヤマハはゼッケン1を付けるキャメロン・バービアーに

新たにSS600王者であるギャレット・ゲロフをチームメイトに

迎え、連覇を狙います。

 

シーズン前半こそ好調にポイントを積み重ねて着実に

リードを広げる展開だったエリアスでしたが、

中盤以降は一気に調子を崩してしまいましたね。

ビッグクラッシュの影響もあったのでしょうか?

とにかく勝てないレースが続き、バービアーとの差はグングンと

詰まる格好になりました。

ただ彼にとって幸いだったのは、グレイブス・ヤマハチームオーダー

出さなかったため、後半に来て尻上がりに速くなったゲロフが

バービアーの前を走ることが多くなったので

思ったよりは差が縮まるペースが鈍かったこと、

これがあったから辛うじて最終戦までタイトル争いを持ち込めました。

しかし、この頃になるとエリアスは完全に調子が落ちていて、ヤマハ

対抗する術は無かったですね。

バービアーはゲロフが初優勝を飾る隣で逆転で2年連続のタイトルを

手にすることとなりました。

 

そしてシーズンオフの発表。

ヤマハのワークス活動を担っていたグレイブス・ヤマハは撤退し

プライベーターのアタック・パフォーマンスがその活動を引き継ぐことに。

そして40年の長きにわたりパートナーシップを組んできたヨシムラと

スズキが袂を分かち、来期スズキはチームハンマーとタッグを組むことになりました。

 

今のところバービアーがアタック・ヤマハで走ること以外は

発表されておらず、ゲロフはWSBのGRTヤマハ

スズキ陣営の体制は一切発表されていません。

 

確実に来季はAMAは新しい世代の戦いに入るという形ですね。

果たして今年までのヤマハVSスズキの構図が引き継がれるのか

こればかりは蓋を開けてみないとわかりません。

確実に今年でひとつの時代は終わったと思います。