更なる速さを求めて
11月の最終週にMOTOGP、WSBと連続で
テストが行われ、今季の上記カテゴリーは全ての
日程が終了。
その最終テストで4連覇中の王者マルク・マルケスと
5連覇中の王者ジョナサン・レイが奇しくも同じ新しい
テクニックにトライしています。
それは左手で操作するリヤブレーキのテクニック。
今ではむしろ、レース界では一般的になりすぎていて
使ってないライダーの方が少ない位なんですが、この王者
2人はこれまで使わずにタイトルを取り続けて来たんですね。
それも驚きですが・・・。
この指で操作するリヤブレーキのメリットは大きく分けて2つ。
バンク角が深くなりすぎて、足の入るスペースが無くなるほどの
今のレーシングマシンでバンキング中にリヤブレーキを使えることと、
いくら電子制御でリヤのエンジンブレーキをコントロールしているとはいえ
微妙なリヤのトラクションのコントロールに非常に有用であるということ。
特にリヤブレーキはリヤサス、タイヤを下方向に押し付ける力が
働きます。
現在のレーシングマシンの限界近いブレーキングだと
既にフロントタイヤの性能の100%を使い切っていると言われており
更に突っ込んで止まるには、より太いリヤタイヤのグリップを使う
というのが定石で、そのためにはリヤを接地させておかなければならず
そのためにはリヤブレーキの操作が必要。
特に今は足を投げ出して走りますから、リヤブレーキ踏んでないですからね。
それとブレーキングからコーナーリング、立ち上がりにかけても
トラクションを稼ぐために、リヤブレーキを多用するのが今のスタイル。
特に今季躍進を遂げたファビオ・クワッタハッホなんかはリヤブレーキを
多用して、とにかく小さくコーナーを速く曲がるテクニックを駆使しているようですね。
マルケスもレイもブレーキングの名手で、タイヤの性能は
ほぼ引き出し切って走ってますから、そこから更に一歩踏み込んで
責め立てるには、このハンドリヤブレーキが必ということに
なるんでしょうか?
となると、彼らの来季は今より更にもうワンステップ上の走りを
見せることになるんですが・・・・。