進化する王者  2019年を振り返る WSB編 その2

リーサルウェポンを擁して

快進撃をするドゥカティ+バウティスタでしたが

第5戦 イモラで潮目が変わるとそこから

カワサキジョナサン・レイの反撃が始まりました。

 

昨シーズン、回転数制限という強すぎるが故の

ハンデを課せられることになっジョナサン・レイカワサキですが

怪我の功名というべきか、回転数を伸ばせない分を補うために

コーナーリングスピードを高めた結果、よりタイムが

出る方向になったのは意外でしたね。

 

今シーズンのレイ+カワサキはこれに加えて、昨シーズンから

ピレリが一部のレースに持ち込んでいたより太いリヤタイヤの

セッティングもモノにしてきたようですね。

どちらかというとレイは従来サイズのタイヤを好んで使っていたようですが、

今年に入ってからファットな方を使っていた模様。

 

元々のブレーキングからの旋回にこのタイヤが加わって

より速い旋回からの立ち上がりが可能になったようです。

結果的にタイムが更に縮むこととなりました。

ただ、ハスラムがそうであったようにこの組み合わせは非常に

操縦が難しいらしく、それを難なく乗りこなすあたりは

レイのテクニックがあっての組み合わせかも知れません。

 

来季は更に左手で操作するリヤブレーキも使ってくるようですから

まだまだ王者は速く進化する余地があるようです。

 

既に熟成の極みあるZX-10RRですが、更なる速さを

引き出すあたりにレイのライダーとしてのスキルと

彼を支えるチームの強さが見て取れるところです。