時代の覇者 補足

昨日は勢いで書いてしまったので

色々と説明が省かれていたのでその辺をフォロー。

 

2016年から導入された共通制御について。

これの最大の特徴は刻一刻と変化するレースマシンの

状況に応じて電子制御の効き方が変化しないこと。

 

つまりレース序盤のタイヤがフレッシュな時点と

レース終盤のタイヤがズルズルの時点でもトラコンの効き方が

変わらない。これでは速く走れるわけがありません。

 

しかし、共通制御は可変では無く、切り替えることは出来て

基本的にトラクションコントロールの効きを3段階まで

エンジンブレーキの効きを3段階まで

エンジンマッピングを3種類までレーススタート時にあらかじめ

登録することが出来ます。

 

ですからライダーは走りながらタイヤの消耗度合いに応じて

手元でトラコンやエンブレの効きをボタンで切り替えながら

なんとかラップタイムが落ないように工夫しながら乗っているわけですね。

つまり、レース序盤仕様、中盤仕様、終盤仕様というように。

 

それでもかつてのメーカー独自開発のソフトの時代のように

コーナーごとに効き方を変えるとかそんな芸当は出来ません。

一周通してずっと同じ効き方ですから、当然、コーナーによっては

合わないケースも出てくるわけで、それをフォローするのが

ライダーのテクニックなわけです。

最近、左手で使うリヤブレーキが流行っているのも

トラコンの効きが十分じゃないから、ライダーがそれを

リヤブレーキを使うことで補っている

部分が大きいと思います。

 

そして、この補う力量がマルクは抜きん出ている。

というのが、今の共通制御だとより浮き彫りになる

というわけですね。

それが2016年以降の連覇に繋がっていると。