今シーズンのV4Rの傾向と対策
ジェットコースターのようにアップダウンの
激しいシーズン。
2019年のWSBのタイトル争いを振り返ると正にその通りの
シーズンとなりましたね。
その要因は2つあって、ひとつは熟知しているコースと
そうでは無いコースとの速さ、強さの差が非常に大きかったこと。
バウティスタ本人のコメントを聞く限り、MOTOGP準拠のコースに
比べると、MOTOGP未開催、WSB開催コースはエスケープが狭く
コース幅も狭く攻めるのに勇気がいるコースが多いとのこと。
もうひとつはタイヤ、マシンへの理解度という面からウェットコンディションでの
速さが足りなかった点があるか。
確かにバウティスタが怒涛の連勝を飾った序盤4戦の舞台は
フィリップアイランド、ブリーラム、アラゴン、アッセンとMOTOGP開催コースで
全てドライコンディションのレース。
最初に躓いた第5戦のイモラは未開催コースという条件で
初めてレイに敗れています。
続く第6戦ヘレスは再びMOTOGP開催コースで、ここで1勝を挙げたものの
続くミザーノはGP開催コースですが、ここで雨に祟られてレイの後塵を拝することになりました。
続くドニントンもかつてのGP開催コースですが開催されなくなって久しい
コースで、レイがダブルウィン。
以降はラグナセカ、ポルティマオ、マニクールとGP未開催コースが続きますが
バウティスタに抗う力はほとんど残っていませんでしたね。
それでもポルティマオでなんとか一矢報いたのは、パワーが生きるサーキット
だった面が有利に働いたのだと思われます。
見事なまでにGP未開催コース&ウェットだと勝てません。
非常にハッキリくっきりしたシーズンであったと。
来年はこのV4Rをスコット・レディングが走らせるわけですが
条件的には、バウティスタと同じなんですよね。
彼にもGP未開催コースのハンデはつきまといます。
ただし、レディングは今年のBSBでずっと初開催コースでも苦もなく
勝ち続けていますから、意外とこのハードルを軽く乗り越えてくる可能性はあります。
ピレリもBSBで経験したわけですからね。
来年に持ち越される格好になったドゥカティの悲願のタイトル奪回。
来年こそは成就なるのか??
え?デイビス???彼には期待できないなぁ。