ヤマハの未来

オーストリアGPではヤマハ最上位の
3位入賞を果たしたファビオ・クワッタハッホ。

既に今季、表彰台登壇を果たしているファビオですが
今回の3位はやや意味合いが違う3位だったか。

というのも、前回のチェコGPが終了した後に
行われたテストからファビオのマシンには
新しくカーボンフォークと新型のスイングアームが
投入されていて、今回のオーストリアGPでもそれを
使って走っていたからです。
新型のスイングアームは軽量タイプということで
恐らくマシンの重量バランスを改善したものだと推察されます。

今シーズンのファビオはルーキーということもあって
ヤマハのライダー4人の中で一番待遇が低く
フォークは従来の金属製、供給されるエンジンは5基のみ
(本来は7基まで使用可能)
シーズン中のアップデイトは一切無しというもの。
だからこそ、走ることに集中できる環境でもあったわけですが
今回はニューアイテムを与えられて、それをきっちり
生かしたセッティングを出しつつレースで結果を出すことまで
求められて、それにきっちりと答えを出した形ですね。

レース後にロッシが彼を認める発言を初めてしたのは
そういう理由でしょう。
ただ速いだけでなく、与えられた道具の性能を引き出して
きっちり結果に結びつける。
彼がファクトリーに招聘されてもきちんと働ける
ということを証明した形じゃないでしょうか?

来シーズンもロッシ、ビニャーレス、モルビデリ
クワッタハッホの布陣で臨むヤマハですが、ファビオの
扱いはワークスに次ぐ3番手くらいには昇格しそうですね。

そしてその先、2021年、ヤマハはロッシの退陣を含めて
どういう体制を構築するのか。
その中心にファビオが居ることはほぼ間違いないところでしょう。