3人でシェアするということ

毎度、この時期なると同じことを
書いている気がするけど、今や
8耐は3人のライダーを走らせるというのが
必勝法となっています。
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つまり、1台のマシンを3人がシェアして
走らせることになります。

吉村不二雄社長に言わせると、トップライダーになれば
なるほど、速く走らせるセッティングのポイントってのが
狭くなっていて、3人のライダーが満足するセッティングを
出すことはほぼ不可能って話。

それはハンドルの垂れ角やレバーの位置、ステップの位置といった
外側から見たものだけでなく、ブレーキをかけた時のフォークの
ストロークスピードや使うスプリングの硬さ、ブレーキのタッチ
今なら電子制御の効かせ方までに及ぶというところ。

だから、3人のうちエース格のライダーを決めて
そのライダーに合わせ込んだセッティング、
そのライダーが一番速く走れるセッティングを施して
その他のライダーはその他人のセッティングでなるたけ
速く走れるように努力するというのが今の戦い方。
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ヤマハで言えば、それは中須賀選手の役割で
それ以外の海外のライダーはそのセッティングを乗りこなしている
という状態で、過去2年は勝ってきています。
鈴鹿トークショーでポルが語ったところによれば、
本当に中須賀選手のセッティングでワンクリックも
変えてないって話だから、それで中須賀君より速く走る
彼はなんなんだって気がするが・・・。

こういうところに海外ライダーの乗りこなし能力というか
スキルの高さを感じますね。
多分、フロントサスにしてもついているスプリングの
レートに合わせてブレーキングをコントロールして
一番いいところを使うように工夫できちゃうんでしょうね。

ヤマハの対抗馬筆頭はハルクプロなんだけど、ここは高橋巧君が
とにかく、不器用というか頑固なライダーで非常に
セッティングの好みが狭いライダーなだけに、
彼以外の中上君とミラーが彼のセッティングでどれだけ
速く走れるかが鍵になりそうですね。

ちなみにヨシムラが優勝した2007年は完全に秋吉さんに
セッティングが合わせこまれていて、加賀山さんいわく
ガッチガチのサスで走っていたそうです。
秋吉さんはブレーキがハードで付いているスプリングが
相当に硬いやつだったそうです。
加賀山さんもハードブレイカーだけど、それ以上とは・・・。