仕掛けどころ
結果的にラストラップで転倒してしまった
ロッシですが、昨日のレースにも
今年のタイヤに対する不安点が出ていたように思います。
というのも、ヤマハのエンジニアの方いわく
ロッシは毎回、そのサーキットで一番の勝負どころに
なるであろう、コーナーにまずセットアップを合わせていく
スタイルだそうです。
ルマン・ブガッティサーキットの場合、やはりブレーキングを
得意とするロッシですから、ダンロップブリッジをくぐっての
下り坂のブレーキング
あるいは、後半バックストレートエンドでのブレーキングポイントが
仕掛けどころになるでしょう。
しかし、昨日のロッシのセットアップ及びパッシングを見る限り
彼の仕掛けどころは、第1セクターの第1シケインに絞っていた
ようですね。
これはやはり、下りながらのブレーキングだとどうしてもフロントタイヤに
負荷がかかりますから、今のタイヤだとここでは勝負出来ない
と考えたのかも知れません。
実際、序盤でも下りながらのブレーキングでオーバーランを
喫して、マルケスに接近されてます。
結果的にこの第1シケインを勝負どころにしたことによって
第3セクターが速いビニャーレスの挽回を許すことに
なってしまった。
それが敗因かなと。
もしも、後半のブレーキングに不安が無ければ、第2セクターの
ブレーキングポイントで仕掛けて、逆転を許さなかったことでしょう。
まあ、それでも後半までじっくり我慢して仕掛けたロッシに
対してファステストを叩きだして応戦したビニャーレスも
素晴らしいタイヤマネージメントだったと思います。
自信のついた勝利だったんじゃないかな。