ロバストネスとチーム力

惨憺たる結果となったエクスター・スズキですが・・・。

イアンノーネは予選17番手、決勝は10位でした。
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気になったのは、決勝レースでウイングカウルを
装着していたことですよね。
予選の時にここで書いたとおり、FPから予選までは
このウイングカウルを装着せずに走ってましたから
土曜日から日曜日にかけて、かなり大幅に
セッティングを変更したことが想像されますね。
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これはサーキットに持ち込む前にある程度
シュミレーションに基づいて、基本セットを
施して持ち込んでくると思いますが、
これが結構、外していたってことじゃないかな。

特にウイングカウルみたいな大物の空力パーツを
付けたり外したりってのは、重量配分も結構変更していると思う。

これではいかなイアンノーネでも厳しいんじゃなかと。

ちょっと気になったのは、スズキの方が今年のマシンは
セッティングを出すのに時間がかかる、ややピンポイント的かも
と言っていることですね。
今年のタイヤとの相性なのかも知れませんが、
ピンポイント的になると、路面温度の変化や燃料搭載量の変化に
敏感になって、ベストなコンディションが持続しにくくなるからね。

かつてヤマハの人が言っていたように、レーシングマシンは
速く走ることも重要だけど、色々なコース、タイヤ
路面温度など種々のコンディション、外乱を受けても
その影響を受けにくい「ロバストネス」が重要。
それが18箇所のサーキットを満遍なく速く強く走るマシンの条件。

今年のスズキはこのロバストネスが欠けているのかも・・・。

もうひとつはチームとしての経験値の少なさ。
今のスズキのMOTOGPチームはかつてのGSV-Rまでの
時代にGP参戦していたポール・デニング率いるスズキGBが
母体になったチームではなく、ロッシのマネージャーであった
ダビデ・ブリヴィオが新たに立ち上げたチームで
テストチーム時代も含めてわずか4年の経験しかありません。

対してヤマハ・ファクトリーはチーム・レイニーと縁を切って
99年設立ですから、既に18年近い実績があります。
このチーム力がレースに行った時の現場力に如実に出てくるんじゃないか
そう思います。
残念ながらスズキはチームがまだ若い。