苦闘の2年目
多分、現時点で振り返った時に過去の4度の
タイトルでジョナサン・レイが一番苦戦したのは
このシーズンだったんじゃないだろうか、と思うのが
2度目のタイトルを決めた2016年シーズン。
2015年から全面施工されたエヴォレギュレーションを
受けてカワサキはZX-10RRをモデルチェンジ。
主にフレームに重点を置いて改良を施しステアリングヘッドを
従来型よりも近づけて、よりブレーキングで優位に立てるような
ディメンション変更を行いました。
しかし、少なくともジョナサン・レイはイマイチ、フィットしなかったようで
なんと、最終戦を終えてからようやく、最終戦でいいセッティングを
見つけることが出来たとコメントしています。
つまりシーズン通してずっといいフィーリングでは走れていなかった模様。
実際、この年、ジョナサン・レイの9勝に対して
チャズ・デイビスは11勝も上げていて、デイビスの転倒リタイアが連続しなければ
ジョナサン・レイのタイトルはそこそこ危険な状態だったかも知れません。
(ただしランキング2位はサイクス)
速さでは完全にパニガーレ+デイビスの方が上でしたね。
ポイント獲得数の前年の548ポイントから大幅に下がって498ポイントと
こちらも苦しいシーズンだったことが伺えます。
それでもタイトルを防衛できたのは、完走率の高さでしょう。
ただし、最終戦でようやく新型ZX-10RRのポイントを見つけたことが
翌年への大飛躍に繋がることとなります。