ヒストリー・メーカー ②

2016年 ジョニーはゼッケン1をつけて
シーズンに臨むことになります。
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この年のニュースはやはりZX-10Rがフルモデルチェンジを
受けたこと。
2015年から施工されたエヴォレギュレーションで
ピストンやクランクをレース専用品に交換できなくなりましたから
ノーマルでそれに匹敵するパーツを組み込む
というある意味、当然の対策をカワサキは打ってきました。
ヤマハは一足先にこれに対応した新型のYZF-R1Mを2015年に投入してましたね。

ただ、レイからすると前年のデータが使えず
さらにディメンションが変更されたことで、
新しいマシンに慣れるところから始まるシーズンとなりました。
結論から言うと、これが非常に難儀で大変なシーズンとなります。
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これはシーズン終了後のインタビューでレイが語っていますが
彼は新型のZX-10Rのハンドリングにしっくり来ず
シーズン通して試行錯誤を繰り返しながら走っており
ようやくこれだというセッティングが見つかったのが最終戦カタールだった
とのことです。
このシーズン、彼は唯一のポールをカタールで獲得しています。

つまりそれだけ一発の速さは引き出せてない状態ながら
あれだけの勝ち星とポイントを積み上げるところに
レイというライダーのレース運びの上手さ、タイヤの使い方の上手さが
よく表れたシーズンとも言えると思います。
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サイクスはタイヤの使い方でレイには及びませんでしたし
デイビスはレースでの安定感でレイに及びませんでした。
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結果、彼は2004年にピレリタイヤのワンメイクになって以降
初の2年連続年間王者の栄冠に輝くこととなりました。

この年のレイは全13戦、26レース中、9勝、2位9回、3位5回
リタイアはエンジントラブルとミッショントラブルの2回。
このリタイアが効いて総獲得ポイントは498と前年を下回っています。
勝利数が少なく2位が多いのもこの年の苦しさを示していますね。