さよならサイクス
WSBのカタール 第2レースがキャンセルされたことで
カワサキのライダーとしてのトム・サイクスの
キャリアはピリオドを打ちました。
彼がベン・スピーズの隣で失意のシーズンを
送った翌年、2010年にカワサキに移籍してきてから
足掛け9年。
彼のキャリアは間違いなく、カワサキ・レーシングが
トップチームへと駆け上がっていくプロセスと
歩調を合わせていましたよね。
特にスーパーバイクレギュレーションで戦った
2012年から2014年の3シーズンはタイトル争いの
常連だったと思います。
対照的にパワーダウンを強いられたエヴォレギュレーションになってから
彼のライディングスタイルの弱点というか欠点が
浮き彫りになって、最後までそれは解消することは無かったですね。
それは48回のポール獲得に対して勝ち星が34と低いことでも
わかると思います。WSBは2レース制ですからもっと勝ち星が
多くてもおかしくないですからね。
ただ彼のマシンの性能を限界まで引き出す爆発的な速さは
魅力であって、彼がBMWに誘われたというのは、
その絶対的な速さがあってのことでしょう。
来季、新型を投入するBMWのエースとして
どんな走りを見せてくれるのか、今から楽しみです。