ヒストリー・メーカー ③

2015、2016と連覇を果たした
ジョニー・レイの次なる目標は当然前人未到
3連覇でした。

前項で述べている通り、2016年通して新型ZX-10Rの
ハンドリングに苦しんだレイが光明を見出したのは最終戦
2017年シーズンは初めて、マシンの大幅なモデルチェンジがなく
2016年最終戦の好調さを引き継いだままのオフテストとなります。
このオフテストでレイはMOTOGPマシンをも
上回るタイムをマークするなどシーズン前から速さをみせつけます。
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カワサキは2017年シーズンを控えてベースマシンを
ZX-10RRへと変更しましたが、これは車体的にはZX-10Rと
同じ車両で、むしろ重点はエンジン面の改良に置かれており
2016年シーズン中に起こったエンジンとミッションのトラブル対策が
メインに施されていると思われます。
実際、2017年シーズンはここまでメカニカルトラブルは皆無です。

これまでにない充実したオフテストに信頼性が向上した
マシンと来れば、もはや3連覇は時間の問題だったか。

実際、2016年わずか一回しか取っていないポールを今シーズンは
5回も獲得し、レースの強さに一発の速さも加わった
2017年シーズンはこれまでに無いハイペースでポイントを
積み重ねていきます。
リタイアはタイヤトラブルによる転倒の一回のみ。
(タイトル決定後のマニクールでリタイアしましたが)
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これにはライバルもなすすべなく、
これまでに無く早いタイミングで王手をかけることとなり
見事に3連覇を許すことになりました。
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何しろ、2戦4レース残した状態ですでに12勝と去年を
上回り、ポイントも456まで伸ばしています。
2015年に迫る驚異的な数字を残す可能性は十分に残っていますね。

来年に目を向けても、ライバルは体制がほぼ変更されない事が
決まってますから、よほどの事がない限り、優位性は
揺るぎそうもないというところ。
もっとも、DORNAもこういったワンサイドゲーム
黙って見過ごすわけもなく、どうやら最高回転数制限と
エンジンの基数制限にハンデをつける予定のようですが
それでもどうでしょう?
むしろ、ECUの共通化とドゥカがV4マシンを投入する
2019年の方が何かが起こる可能性は高いか。
随分と先の話になりますが・・・。