サテライトチームの価値

毎年、この時期になるとスズキの
サテライトチームが話題になります。
とりあえずは2020年までは無いとしていますが
そのサテライトの存在意義について考えてみた。

現在のMOTOGPは予算削減の観点から極めて
厳しくシーズン中のテスト日数が制限されています。
しかし、勝つためには日進月歩の開発が
必須なわけで、そのために今や各メーカー
テストチーム、テストライダーを自前でもっていて
レースを戦いながら、裏ではテストをどんどんやっているわけです。

で、更にこの開発を推し進める意味で重要なのが
ワークスマシンを走らせることで、それにより更に
実践データを手に入れることが出来るわけです。
つまり、グリッド上の数合わせではなく、
開発上の重要な存在になっているわけですね。

実際、今や各メーカーのサテライトチーム
型落ちを走らせるところは少なく
ホンダとLCR、ドゥカティプラマックKTMとテック3
ヤマハペトロナス、いずれも1台ないし2台の
ワークスマシンを走らせています。

KTMはテック3を走らせることでデータは手に入るとして
ストライダーのカリオをワイルドカードで出場させることは
無くなりました。

つまり、スズキからすればサテライトを持つ費用増を
上回る開発上のメリットがあれば、サテライトチーム
マシンを供給させることもやぶさかでは無いと思いますが
そのメリットが思ったよりも小さいならサテライトを持つ
必要性は低くなるところです。

しかも今現在、ギュントーリがテストライダーとして
走り、それを反映させるやり方で、実践でも成果が上がっているわけですから
わざわざマシン供給の負担を増やしてまでサテライトを
走らせるかどうかはかなり懐疑的な状況ですね。

加えて、DORNAMOTOGPチームの数をこれ以上増やすことは
ほぼ無いとしてますから、もしも新たにサテライトチーム
加えるとしたら、アヴィンティアにその役割を負わせるか
あるいはアヴィンティアの出場権が切れる2021年以降に
新しいチームに参戦権を譲渡するなどの手段を講じないと
現状、無理な状況となっています。
つまり、色々とめんどくさい作業が発生することになるんですよね。
ちなみにほぼと書いたのは、万が一VR46がMOTOGP
来るようなら門は開けておくという意味です。

そういった諸々の状況を考えると、2021年以降
スズキがサテライトチームをもつ可能性はかなり低い
そう思わざるを得ないように思いますね。