サンキュー&グッバイ
イタリアGP決勝は、ドゥカティの
ホルヘ・ロレンツォがドゥカティに移籍してからは
初、自身にとっては2年ぶりとなる勝利を飾りました。
その背景には突貫工事で仕上げたタンクのカバーも
さることながら、走りを見た感じ、リヤブレーキで
無理やり曲げるドゥカティのクセがかなり解消された
セッティングが実現できたことが大きかったか。
去年からそうだったけど、ドゥカティでのホルヘの
乗り方はウイングカウルのダウンフォースで
フロントをビタっと安定させつつ、リヤはブレーキを使って
外に振り出すことで、ラインに乗せていくような乗り方。
しかし、本来の彼の乗り方はフロントに続いてリヤも
ラインをトレースするナチュラルなハンドリングが好み。
昨日はそれが出来ていましたね。
フロントをこじらないから、フロントタイヤの持ちが
良くって、曲がるからアクセルを開けるポイントが早い。
彼の理想とするマシンをようやくドゥカティが用意してくれたことに
彼自身もありがとうと述べています。
と同時に来シーズンこのマシンで走らないことも
公の場で発言しましたね。
つまり、今回の結果に関わらず、既にドゥカティは彼に見切りを
つけたということ。
両者共に我慢の限界に達したということなんでしょうね。
発表してからようやくドゥカティの走らせ方がわかった
と言って成績が向上してきたことがあったけど
それに似ている部分があるかな。
ただロレンツォからすれば、勝ったことは勝ったけど
シーズン通して、ずっと今回のような走りを見せて
タイトル争いに絡む可能性は相当に低いって感じているだろうから
一個勝った程度じゃ、心は変わらなくて当然かもね。
彼の目指すところはあくまでも年間王者だから。