3年目のダブルウィン
ドニントンパークのレースは
結果的にパタ・ヤマハのマイケル・ヴァン・デル・マークが
ダブルウィンを飾りました。
ヤマハにとっては2011年以来の、マイケルにとっては
初のダブルウィンとなりました。
2011年限りでWSBから撤退したヤマハは同時に
ファクトリーも売却、従って、2016年に新型R1を
引っさげてWSBに復帰した際には、新たなパートナーを
探すところから始まりました。
その白羽の矢が立ったのが、長いことスズキのオフィシャルチームとして
活動していたポール・デニング率いるクレセント・レーシングです。
デニングといえば、スズキのMOTOGPチームの監督も務めた人物で
このヤマハへの鞍替えは周囲を驚かせましたね。
そしてデニングは自チームで走っていたアレックス・ロウズに
開発役としてベテランのシルヴァン・ギュントーリを加えて
新生ヤマハファクトリーチームとして活動を開始します。
が、結論からいえばギュントーリの怪我による長期離脱もあって
初年度は3位が一回と期待はずれに結果に終わります。
これを受けて、2017年になると、英国を母体とするクレセントの
地理的不利を解消するために、ファクトリーをイタリアの
図ると同時に、ギュントーリを解雇、新たにマイケル・ヴァン・デル・マークを
獲得し、体制強化を図っています。
それでも母国GPでロウズがたった一度3位に上がっただけでしたね。
ハンデを課される一方、ヤマハは復帰後未勝利ということで
ハンデがなく、DORNAの期待に応えるように戦闘力差を一気に詰めて
速さをみせることになります。
ただし、速さはあったもののいかんせんピレリタイヤに対する
瞬間的な速さはみせるものの、レースでは後退することが多かったですね。
それをようやく克服したというところでしょうか?
今シーズン、ピレリは開幕戦から従来スペックのタイヤと
ハイトの高い新しいタイヤの2種類のタイヤを持ち込んでおり
ヤマハは新しいタイヤでセットアップを煮詰めていたようですね。
これがようやくモノになったというところでしょうか?
となると元々ポテンシャルのあるマシン、ライダーですから
後半にかけて怖い存在になるのは間違いないところです。