6年の歳月

先日のオーストラリアGPを見ていて
改めて思ったのは、フロントタイヤの重要性。
特に現在、MOTOGPで走っているライダーの大半は
ブリヂストンタイヤで走ってますから
2016年から使うミシュランにどう対応するのか
非常に興味深いところです。
 
と、同時に撤退から6年経ってミシュランがどれだけ
進歩したのかも注目です。
 
2007~2008年にかけてタイヤをミシュランからブリヂストンへと
スイッチしたロッシが自伝の中で振り返っていますが
ミシュランはスタートして2周くらいでグリップレベルが
10から8へ、でしばらく安定してレース中盤では5へ
さらに終盤にはグリップレベルが2まで低下する代物だったそうです。
だから燃料タンクが軽くなる分も合わせると、レーススタート時点と
終了時点でマシンの前後のグリップバランスがまるで別物と
思えるくらいの変化をしていて、そのため彼はレース後半に
乗りやすくなるような方向でセッティングを施していたそうです。
当時のロッシが決勝では勝つけど、予選のPPがそれほど
多くないのはフレッシュでグリップする状態のタイヤに
合わせ込んでセッティングをしていないからでしょう。
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対して彼の目から見たライバルだったブリヂストン
翌年実際に使ってみたら、レース終盤でもグリップレベルが
10から8までしか落ちないくらいで、予選で使うような
セッティングのまま決勝も走れてしまうような状態だったそうです。
 
そう考えると、今のMOTOGPで走っているライダーの大半は
このグリップレベルダウンが非常に少ないブリヂストン
走ってきているライダーばっかりですから、
スタートからガンガン攻めるスタイルですよね。
もしもミシュランがかつてのように大幅グリップダウンする
タイヤであれば、非常に苦労するかも知れませんね。
特に電子制御が効いてタイヤを長持ちさせるリヤと違って
フロントはそういうことが出来ませんから、
フロントが消耗したら、フィリップアイランドみたいに
転倒者続出なんてこともあるかも知れません。
 
まあ、あれから6年も経ってますから、ミシュラン
技術的になんらかの対処をしてきていると思いますが。