3年目のRRR

WSB勢の先陣を切ってホンダワークスが今年の体制を

お披露目しました。

 

3年前に鳴り物入りWSBにワークス復帰したホンダですが

過去2年の成績は3位獲得がわずか3回で、タイトル争いを繰り広げる

カワサキヤマハドゥカティはもちろん、一番直近のライバルと

目されるBMWでさえ、去年は優勝してますから

ワークスチームの成績としてはどん尻です。

 

今年はライダー2人を一新し、更には足回りのメーカーも

ショーワ、ニッシンに置き換えるなど、過去2年のノウハウの上積みというよりは

新たなスタートという感は強いですね。

 

果たして今年は念願の優勝あるいはタイトル争いに絡む存在に

なれるんでしょうか?

 

昨年のリザルトを見ると少なくともトップスピードはWSB随一と

言われるドゥカティに匹敵するものがあって、直4勢としては最強の

パワーを誇るエンジンであることは間違いないと思います。

 

ただ、そのエンジンの速さを相殺するくらいコーナーが遅いというか

苦戦している感は強いですね。

特にブレーキングから、コーナーエイペックスのエントリーで、

車体がかなりスネーキングするのが気になるところです。

これでは安定したコーナーリングアプローチは出来ません。

例えば、ヤマハのトプラックのブレーキングなんか見ていると、

リヤタイヤが浮くくらいの強烈なブレーキをかけてもフロントの

タイヤの接地面に車体の重さがしっかりかかって、フロント一本で

綺麗に真っすぐ止まっていて、全然スネーキングしないんですよね。

だから、そのまま寝かしこみに繋がっていける。

ホンダの場合、スネーキングが収まるまで待たないと寝かしこめませんから、

結果的にコーナーリングスピードが遅くなることになります。

だからエンジンの速さが相殺されてしまう。

 

本来はブレーキングした時にエンジンの重さが、タイヤの接地面に乗っかって

タイヤが潰れてそこに荷重が集中するのが望ましい感じですが、

ホンダはエンジンの荷重が上手く乗ってくれてない、タイヤのグリップを

引き出し切れてない感じがするんですよね。

エンジンの搭載位置が低すぎるのかな??

あるいはよく言われるようにフレームのレイアウトが悪いのか。

ちなみにBMWもかなりスネーキングしてます・・・。

 

漏れ聞こえてきた噂ではこのRRRはピレリの特性に合わせて

フレームを作っているため、全日本のブリヂストンには合ってないとも

言われてますが、WSBで結果が残せないとなると、何のためのピレリ

フレームなのかという感じはしてしまいますね。

 

そうなると、いくらサスを変えようが、電子制御を弄ろうが根本的な

ディメンションが要因だとすると浮上は相当に厳しいと言わざるを得ないですね。

今年、一年戦ってみてやはり結果が出ないようだと

いよいよニューフレームの投入をホンダも決断するかも知れません。

と言っても来年投入するなら夏ごろには決断しないと間に合いませんが・・・。

だから前半の結果が重要になってくる。

 

ただし、MOTOGPのようにマシン設計もHRCがやっているプロトタイプカテゴリーと違って

CBRの場合、あくまでも市販車ですから、HRCの勝手には出来なくって

本田技研サイドにお伺いを立てなければならないのが難しいところです。

本田技研がノーって言ったらそれでお終いですからね。

 

ホンダとしてもメーカーの意地がありますから、何が何でも結果を

残さないと、このままでは撤退もするにも出来ないという感じですし、

どこで反撃の体制に転じるか?ですね。

MOTOGPの方が目途がついたらこっちもかな?