最終ラップの功と防

熱狂の渦に巻き込まれたイギリスGP
最終ラップ。
軍配が上がったのはスズキのアレックス・リンスでした。
マルク・マルケスは2戦続けての惜敗を喫する事に。

リンスに関しては怪我の巧妙と言いますか
実はラップ数を一周間違えていて、ラストラップの
一周前に、最終コーナーでマルケスにアタックを敢行。
アウトサイドから抜きにかかりました。
結果的に、マルケスに抜き返されたわけですが、
この間違ったアタックが、真の最終ラップの攻防への
布石になったというのは何とも面白いところです。

つまり、ラストラップでの最終コーナーでのマルケスの警戒感を
強く呼び起こすことになりました。
最終コーナーで速度重視のアクセルガバ開けラインで
走るとどうしてもフロントのチャタリング
見舞われていたマルケスからすれば、ガバ開けラインは
封印して、よりスムーズにチャタリングが出ないレベルで
アクセルを開けるために最終ラップに関しては
アウト側の縁石一杯では無く、一本内側の
スムーズラインを選んでいましたね。
しかし、それがためにアクセル開度が足りず
最終コーナーのスピードのノリが悪かった。
これが結果的にリンスの逆転を許すことになってしまいました。

一方のリンスは変わらないベストラインで立ち上がりつつ
コーナーラインをイン側へと変更するハンドリングの自由度があった。
この時点で勝負はアリでしたね。

シルバーストーンの攻防を見ていると、改めて
直4マシンの高速コーナーでのフロントの旋回性の高さ
ラインの自由度が浮き彫りになりますね。
V4マシンはある一定の速度を超えると、フロントの荷重が
不足してチャタリングが出る弱点もわかりましたね。
多分、車体全体の重量配分の違いからくるものだと思います。
セッティングも影響しているかと思いますが・・・。

残念ながらこの直4マシンの武器である高速コーナーが
今のF1準拠のGPサーキットではどんどん消えつつあるのが
現状ですが・・・・。

追伸:マルクはガス欠で加速が鈍ったようだとコメントしている模様。