追随か静観か

カワサキのマネージャーを引退し
現在はカワサキWSBのコンサルタントの立場で
活動している依田氏によれば、
2020年に向けて、カワサキは4万ユーロギリギリに
達するホモロゲ機を用意しているとのこと。

彼は既にカワサキ本社の一員ではないが
その本社の意思決定に深く関わる立場のため
この情報の確度は高い。

それによれば、特に現在、問題となっている
4,5,6速での加速力の差は埋めるべき問題で
それはライダーの腕ではどうしようもない部分であるから
そこを埋めてあげる必要があるとのこと。
その辺りを改善したスペシャルマシンを年間500台
生産することは会社として容易だとしている。

近いうちにそれは確認することが出来るだろうとのこと。

カワサキドゥカティのV4Rを追随しているのに対して
ヤマハはややスタンスが違うようだ。
ヤマハWSBのアンドレア・ドソーリによれば、
ヤマハはその手法に追随することは無いだろうとしている。
彼に言わせれば、スーパーバイクの精神である
より市販車に近いマシンで争われる選手権の精神を
守るだろうとのこと。ヤマハは元ドゥカティのチーフデザイナーを
迎え入れていることから外観は大幅に変わりそうだが
内部は現行モデルのブラッシュアップで来るか。

実はDORNAエスペレータはホモロゲーションの台数を
現状の2年間500台生産し続けるから、50台に削減することを
提言しているが、それに関しては前述の依田氏も
反対している。
それはもはやMOTOGPマシンだと。
WSBはあくまでも市販車ベース車両による選手権であると。

ドゥカティV4Rの登場は様々な分野に置いて
ハレーションを巻き起こしていて、それを静観するもの
追随するものとスタンスがメーカーによって分かれているようです。

後の注目はホンダはどっちに行くか?でしょうか。
この負けず嫌いながら、これまでWSBは静観のスタンスを
取ってきたこのメーカーがいよいよ本腰を入れるか。

ただし、EWCホモロゲーションは3.5万ユーロが
上限となっているため、鈴鹿8耐必勝を目指すならば
その辺りの価格帯で出してくる可能性は高い。