不運の連鎖 WSB振り返り ④

昨年はニッキー・ヘイデンを失い、
ブラドルは途中からボイコットで後半は
代役ライダーで凌いだレッドブル・ホンダ。

今季はエースにレオン・キャミアを迎えて
テストから好調、期待が高まった状態でのシーズンインと
なりましたが・・・。
第2戦タイラウンドでキャミアがまさかの多重クラッシュに
巻き込まれ、肋骨8本を負傷する重傷で長期離脱。

第3戦のアラゴンから待望のマニエッティのECU
投入されるもエース不在の状況でガニエ一人では苦しいところ。
キャミアの代役で招聘されたBSBライダーのオハローランも
アッセンでクラッシュ、足首を複雑骨折で踏んだり蹴ったり。

キャミアはようやく負傷が癒えた8耐テストで再び転倒。
頚椎を負傷して、前半戦は結局、復帰できず。
ガニエひとりでの戦いが続きました。

レッドブル・ホンダというか、テンケイトにとって不運だったのは
アラゴンの時点でHRCの首脳陣がファクトリーを訪れて
その後の戦いぶりを彼らに注視されたわけだけど、
とても十分とは言い難い状態で戦ってしまったこと。

これが結局、来年のHRCからの支援が貰えなくなった要因かなと。
テンケイトのスタッフはてっきり、HRCのバックアップが
来年に向けてもらえると思っていた節がありますからね。

結局、この散々なシーズンは表彰台に一度も登ることなく
終わったわけだけど、それよりもテンケイトにとっては
ホンダからの支援が来年から無くなるという最悪のシナリオが
待っていたわけですから、なんとも・・・。

来年はモリワキ+アルティア+HRCが走るわけだけど
このアルティアの部分がテンケイトでも良かったんじゃ?
と思わないでもない。
それをそうしなかったってのはHRCなりに含んだものが
あるかも知れませんねぇ。

とにかくレッドブルというビッグスポンサーを得て走った
2年間は本当に不運の連続だったとしか言えない。