話が違うという話

アルゼンチンで勝ったものの明らかに
加速が伸びておらず、トップスピードもライバルに
遅れを取っていたホンダ。
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その原因が共通ソフトを使いこなせていないことに
あるのは、言うまでもありませんが、なんでこうなったかという話。

そもそも去年の共通ソフト導入の時点で
散々書いた話ですけど、共通ソフトに関しては
ドゥカティ、ホンダ、ヤマハの3社に対して
ソースコードの開示がされて、3社合意したうえで
ソフトに改良を加えていくという話だったはずで、
そういう条件だからこそ、ホンダ側もこの話を呑んだという経緯がありました。
つまり、ソフトの改良にホンダも積極的に介入していく条件でした。

ところが、ホンダ側と話をしていたDORNAの責任者は
こういったプログラムの分野に関してはど素人で
この約束の意味を全然理解していなかったことが今になってわかり
実際は、突然、マニエッティから改良ソフトが送られてきて
(しかも、どこをどういじったのか一切説明が無い)
これを使えという状態になっているそう。
で、それをDORNAに言ってもマニエッティに直接言って
という状態になっているそう。

さらにホンダ純正のソフトとはパラメーターの仕組みが全く異なり
ホンダサイドがこういう挙動になるようにとパラメーターをいじっても
その通りにソフトが動かないことがあるそうで、
それをマニエッティに話に行っても、そうなるハズがないと言われて
ひと悶着状態なんだとか。
この辺、独自ソフトをマニエッティと共同開発している経験のある
ヤマハドゥカティ、三菱から去年切り替えたスズキの方が
対処できているってことなんでしょう。

そう考えるとアルゼンチンで勝ったものの、ホンダサイドが
ソフト面の不安を一蹴したとは考えづらい。
むしろ、サーキットのレイアウト、路面コンディションが
ホンダ向きだっただけのようにも思える。
去年だって、オースチン、アルゼンチンは良かったのに
ヨーロッパに入ったら問題が顕在化したからね。
今年もヨーロッパに入るまでは安心できないかな。