2015年を振り返る~ブレイクスルーした人々

昔からよく「1勝したら化ける」とは
言われていますが、やはり、速いけど
成績が残せていないライダーは成績を残したい
という思いが強すぎる故に、最後の最後で強引にしかけたりして
クラッシュやコースアウトなんかをして結果が残せない
という負のパターンに陥いっている場合が多いですね。

そういう意味ではミゲール・オリベイラ
二ッコロ・アントネッリという今季初優勝を飾った
2人のライダーもそういったパターンに陥っていたライダーです。
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オリベイラは元々モンロウ・コンペティション出身ですから
リンス共々エミリオ・アルサモラが見出したライダー。
それだけ期待をされていましたが、結果を残せずチームを放出
その後はマヒンドラを経緯して今年はレッドブルKTMのエースに
抜擢されてますからいかに期待されていたかというところ。
でも、やはりというかシーズン序盤は接触が多くレースを落とすことも
多かったですね。
それが初優勝を挙げたイタリアGPからはレース中に「待つ」ことが
出来るようになって、速いだけでなくタイヤの消耗も考えて
ライバルを見て、レースを組み立てるライダーになりました。
これが「化ける」っていうことなんでしょうね。
来季はチャンピオンのケントのチームメイトですが、どちらかというと
オリベイラの方が期待できそう。
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アントネッリもグレシー二のチームでエースを任されていたものの
とにかく転倒が多く結果に結びつかない間に、後からチームにやってきた
バスチアニーニにあれよあれよという間に、成績で抜かされて
とうとうチームを放出、ロッシの後押しもあってなんとかオンガッタに
シートを得たという経緯があります。
恐らく今シーズン、成績が残せなければGPのシートを失った可能性は
高かったんじゃないでしょうか。
それだけにロッシの救いの手と、そのチャンスをモノにした
アントネッリの思いが成績に結びついたとういうところでしょうか。

後半戦はすっかり、バスチアニー二やフェナティ共々
イタリア勢の一角を占める存在になりましたね。

クワッタハッホも来季のタイトル争いのライバルに挙げている
ライダーですから、タイトルも夢では無いかもしれません。

そういう意味では2人にとっては、振り返った時に
キャリア上重要な意味をもつシーズンとなった
と言えるんじゃないでしょうか。
ひとつ勝つって重要と思うと同時にいかにメンタルが
重要なスポーツであるということを再認識。