まるで2008年に戻ったようだ

バレンシアテストで2016年型のプロトタイプに
乗ったロッシのコメントです。
(2015年の車体に2016年の制御を載せたマシン)
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まるで、2008年頃のマシンに戻ったようだと。

2008年というのは、ヤマハが本格的に電子制御の
開発に乗り出した時期で、言ってみれば
来年から使う共通ソフトは、そのレベルの出来だ
と言っているようですね。
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これは結構重要なポイントで、いわゆる予測型の
トラクションコントロールが搭載されていない可能性は
高いですね。
これはタイヤが滑ってからエンジンパワーを抑制するのでなく
滑る前に予測して、タイヤのスライドを抑えるというもの。
つまり、これが使えないってことは今までのような
タイヤの持ちは期待できないということ。

今シーズン、ブリヂストンはかつての予選タイヤがあった
時代に近いスペックのタイヤを持ち込んでいるんだけど
これをレースで使えるのはひとえに、電子制御が発達して
タイヤを持たせることが出来るようになったから。

それが無くなったとなると、来季はタイヤが持たないというか
タイヤのタレによるタイムダウンが明確に出てくる可能性が
高いですね。
つまり、最終戦バレンシアのようにスタートからゴールまで31秒台の
ラップを重ねるのはほぼ不可能で、ライダーはレース終盤は
グリップしないタイヤと格闘するような展開になりそうです。
WSBなんかそうだけどね。

これに対してロッシは電子制御の早急な開発が必要とも
コメントしていますが、ご存知のとおり、共通ソフトは
ホンダ、ヤマハドゥカティの3社共同開発ですから
確か、3社の合意が得られないと、プログラムの変更は出来ないはず。
これは少なからず、開発に影響を及ぼしそうですね。