カワサキの底力
WSB 第5戦 アッセンは終わってみれば
飾り、ランキングトップのトプラックが第2レースで
不運なリタイアを喫したこともあって、
ポイントリーダーに返り咲いただけでなく、大きくリードを
築くことになりました。
それにしても、アッセンでのカワサキ+レイの戦いぶりは
見事でした。
特に注目したのは、カワサキ+レイのタイヤチョイスですね。
例によって、ピレリはここに4種類のタイヤを持ち込みました。
それは通常スペックのハードとソフト、それからSPレース用の
エクストラソフトに、そのエクストラソフトのライフをちょっと伸ばした
SCXソリューションの4種類。
過去のレースを振り返るとカワサキ+レイは多くの場合、実績のあるソフトをリヤに
履くことが多かったんですが、今回のアッセン第1レースは珍しくSCXソリューションを
リヤに選択しました。
逆にドゥカティやトプラックのようにSCXソリューション、あるいはエクストラソフトであるSCXを選ぶことの多かった陣営が今回は第1レースでコンサバなソフトを選んだんですよね。
そして、タイヤの消耗に苦しんだ。
思うに、路面のグリップの高くないアッセンではグリップの高いSCXソリューションの
方が、リヤが食いつく分、消耗が抑えられたのかも知れないですね。
そしてカワサキ+レイ陣営はそこまで読み切っていたかも・・・。
それを強く感じさせたのは翌日の第2レースですね。
このレース、レイは一転して、コンサバなソフトをリヤに選び
他陣営が逆にSCXソリューションを選ぶことが多かったですね。
こちらも終わってみれば、カワサキ+レイが正解で、見事に連勝を飾りました。
これは恐らくですけど、前日からセッションが重ねられた結果、ラバーが
路面に付着して、前日よりも路面グリップが上がっていたのかも知れないですね。
だからSCXソリューションではなく、通常のソフトを選んで正解だったのかも。
これらを見て思うのはカワサキ+レイ陣営のピレリタイヤの理解度ですね。
今回は2年ぶりのアッセンで全面舗装が施され、アスファルトが刷新されていた
わけですが、その路面状況を的確に判断し、持ち込まれたタイヤの中で
最も適任と思われるタイヤを選び、きちんと仕事をさせる。
このトータルの総合力の高さが連覇を支えるバックボーンに存在していることを
強く意識させるアッセンの戦いぶりでしたね。