延期につぐ延期、それからお金の話

MOTOGPもWSBもEWCも延期あるいは

中止が続出で、もはや「今シーズン」は完全に

混沌と化してしまっていますね。

 

中上選手も開幕戦が5月のスペインGPと聞いて

2ヶ月もMOTOGPマシンに乗らないでレースする経験は無い

と述べていますから、レーサーとしての感覚をピンピンに

持っていくのに苦労しそうですね。

どのライダーもそうならないようモトクロスなどのトレーニングに

精を出すでしょうけど。

 

ところで、順延という形になったアメリカズGPとアルゼンチンGPですが

大きな影響を受けそうなのが、タイヤを供給するミシュランでしょう。

というのも各レース毎にそのサーキットの路面、気温に合わせた

コンパウンドを持ち込んでくるタイヤメーカーにとって、秋のオースチン

アルゼンチンはデータの無い時期で、おまけに季節まで異なると。

アルゼンチンなんかは南半球ですから冬から春に向かう頃ということで

タイヤチョイスが難しくなりそうですね。

それからライダーからすれば、とにかく怪我が出来ない。

これだけ日程が詰まると怪我しても回復する日程的な余地がなく

複数レース欠場するとタイトルを失うリスクが高まるというもの。

その辺のプッシュするか、それとも引いて堅実に行くかの判断も

難しくなりそう。

 

ところで、中止ではなく、何故順延か?というと端的に言えば一番

大きいのは放映権と開催権それぞれの収入ということになりますが、

DORNAはこの収入に応じて、各チームに補助金を交付しており、

この補助金無しでは多くのMOTO2,3チームは運営が出来ない状況でして

何としても開催したいというのはただの金儲けの話ではないわけです。

特にマシンが4ストロークになってから、各チームに対する金銭的負担は

増しているようですね。

そこに来て、タバコマネーが無くなって、それを補うビッグスポンサーが

居ませんから、各チーム何とかやりくりしているというのが現状。

 

今季はともかく来季にこのダメージはボディブローのように

効いてくるかも知れませんね。