あれがああなって、これがああなって・・・
前半戦最後のオランダを迎えて、ようやくぼんやりとですが
状況が整理されてきたようです。
そのキーを握る重要人物の一人、ミゲール・オリベイラ。
いざ、実際に就職活動を行ってみると、彼の思ったような条件に
見合う所は少なかったようです。
最初の本命だった、グレシー二・ドゥカティはドゥカティサイドの
若手では無いライダーは歓迎しないという姿勢の前にあえなく消滅。
現在のドゥカティは20代前半のライダー(ザルコは除く)が大半を占めており
27歳のオリベイラはノーウェルカムだったようです。
続いて、彼が注目したのが来期からアプリリアを走らせるラズラン・ラザーリ率いる
RNFレーシング。
ところがここは資金難に喘いでいて、オリベイラに出せるサラリーは50万ユーロ
とのこと。
オリベイラ的にはこれが引っかかっているのと、マシンが型落ちになるのが気に入らない模様。
そうなると、一旦蹴った、テック3KTMが再浮上してきている状況。
テック3ならば、サラリーはその倍、もらえて、マシンは最新スペック、乗りなれたRC16。
屈辱を受け入れても、それに対するリザルトという見返りは手にできそうな状況です。
果たして、彼はアプリリアとKTMどちらを選ぶことになるのでしょうか?
一方、他陣営に先駆けて、いち早く将来を決めそうなのはアレックス・マルケスです。
既にLCRホンダがアレックス・リンスと交渉していることはドイツの時点で判明していましたが
むしろ、自分から飛び出して、オリベイラの一件で空きシートになったグレシー二・ドゥカティの
シートを得ることになりそうです。
現状、最も戦闘力が高いと思われるマシンに乗れるなら移籍しますよね。
スズキの撤退で、シートを失うミルとリンスは既にホンダ陣営に加わることが
既定路線のように言われていて、ミルがレプソル・ホンダ、リンスがLCRホンダに
加わると言われています。
ホンダは結構、広範囲に声をかけているようで、ペドロ・アコスタも誘いが
あったことを明かしています。彼はMOTO2残留を選びました。
戦闘力の改善が目下の急務であるホンダはエースのマルク以外の3人のライダーを
全て入れ替えるという荒療治を行うことになりそうです。
(イデミツは中上君に替えて小椋君と言われてます)
中上君はワイルドカード参戦も含めた開発ライダーの任に回されるのか・・・。
そして血も涙もない移籍劇を展開中なのがKTMで、育成路線で上がってきたルーキー、
去年のMOTO2ランキング1-2のレミー・ガードナーとラウル・フェルナンデスは共にテック3を放り出されそうな状況です。
KTM陣営からすれば「期待外れ」というわけのようです。
今のところはレプソル・ホンダからKTM陣営に復帰すると言われるポルがテック3に来れば、ラウルが放出。
前述のオリベイラも来るようなら、レミーも放出と言われています。
もっとも、ラウルは放り出された場合、RNFアプリリアに加入できそうですけどね。
レミーは・・・・。
シートが2つ減って、更に狭き門となった今のMOTOGP。
戦闘力があるマシンに乗りたい、サラリーもとなると、一筋縄ではいかないようです。