アグスタの悲願
WSSもWSB同様全てのテストが終わりました。
今年は更にメーカー単位で回転数ハンデが課される模様です。
WSBと違って、もはや現行製造モデルがほとんど走っていない
WSSは、完全に興業重視を前面に押し出してきていると言っていいでしょう。
とにかくヤマハユーザーの独走を止めて混戦を演出する。
実際、ヘレスではクルメナッハーとデ・ロサというMVアグスタコンビが
1-2を記録しました。
そして、ポルティマオで明らかになったのは今季から
溝付きではなく、スリックタイヤになるという事実。
こうした諸々の規定変更はホンダやアグスタにはかなり優位に
働くことになりそうです。
何故ならエンジン面でライバルに引けを取っているためで
そのハンデが規定で帳消しにされるからですね。
MVアグスタは675ccというプラスアルファの排気量のエンジンを
積んでいる反面、3気筒ということでピストンが大きく重いですから
ピークパワーが足りず非常に回さないとライバルについていけないというハンデを
抱えていて、結果的にエンジンがよく壊れるという事態に
陥っていましたからね。
言い方は悪いがライバルの回転数が下げられるのは朗報でしょう。
それからエンジンを高回転でキープするため高いコーナースピードが
求められますが、スリックタイヤによってグリップ自体が高まり限界が高くなることも朗報でしょうね。
ラファエル・デ・ロサを迎えて奮闘してきたアグスタは果たして
675cc F3に最後の花を持たせることは出来るんでしょうか?
DORNAはF3 800を認可させる方向で動いているようですからね・・・。