目的と手段

ロレンツォがドゥカティに移籍してから
初のポールを獲得しました。
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面白いなと思うのは、彼はレイン用とも思える
非常に分厚いニースライダーを使っていることから
かなりバンク角を浅くしてコーナーリングしていると
推測されます。
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ロレンツォと言えばMOTOGPライダーの中でも
屈指のバンク角を誇るライダーで、その深いバンク角
維持しながら高いコーナーリングスピードを保つ走りが
特徴ともなっているんですが、それとは真反対とも思えます。

その辺のアジャスト、つまり深いバンク角を使う乗り方
という方法に固執することなく、速く走るという目的にマシンと
自身のスタイルを合わせたことが成功の鍵だったかなと。
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推測の話をすれば、ヤマハドゥカティは重心バランスが
全く異なりますから、コーナーリング中の安定要素が
全く異なっているハズ。
深いバンクを維持しながら走れるヤマハと出来ないドゥカティ
むしろ、ドゥカティは深いバンク角をなるたけ使わず
曲がったら、早く起こしてパワーをかける。
それならばバンク角は浅いほうが良いということかなと。
もちろん、浅いバンク角でもしっかりマシンが曲がってくれる
という前提が無いと成り立ちませんが。

ロレンツォは頑なに自分のライディングスタイルに
マシンを合わせるのではなく、道具に合わせて自身の
スタイルを寄せつつ、マシンも自分好みに合わせる。
その整合点を見事に見つけたということかな。

この経験は来年ホンダに乗り換えても生きてくるハズ。