限界特性


ヘレステストでは予想されたこととはいえ
転倒者が続出しました。
ラバティなんかは腕を骨折しちゃいました。
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リヤからのハイサイドは未熟になった電子制御の
影響かと思いますが、フロントのスリップダウン
やはりミシュランの特性によるものかと。

トーチュウでお馴染み遠藤さんによれば、
ダンロップブリヂストンミシュランのフロントタイヤは
それぞれ個性があって、いわゆるケースの上に乗っている
ゴムの厚さが異なるそう。
一番ゴムの層が厚いのがDLで次がBS、MIは一番薄いそう。
このゴムの厚さがタイヤの限界特性に繋がっていて
要はこれ以上行くと転倒するよというインフォメーションが
タイヤのゴムが変形する状況によってライダーに発信される。
ライダーはそれによって限界が近いことを知るみたい。
対して、ミシュランはこの層が薄いために、ゴムの変形が
始まる時点で既に限界ギリギリに来ていて、ライダーがあっと
思ったら、次の瞬間にはコケている、つまり限界を
超えてしまうということみたいですね。
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3年前の鈴鹿8耐中須賀選手がポールからスタートして
最初のスティントでトップを走りながら、
130Rでフロントから切れ込んで転倒しましたけど、あれなんか
典型的な状況だったんじゃないでしょうか。

だから、このフロントタイヤとの会話を上手くできるライダーが
来年活躍できるライダーになりそうですね。
また、このタイヤのインフォメーションを伝えやすいマシンを
作ったメーカーが速くなるでしょう。

ただ、ダンロップがそうですけど、ゴムの層が厚いっていうのは
それだけゴムの放熱性が悪くなりますから、オーバーヒートを
招きやすくなるというデメリットも。
ブリヂストンなんかは、ゴムの配合で克服しているみたいですね。