バランスの大切さ

ヘレスでテストを行っているマルク・マルケスですが、

面白いのは彼のコメントに適正なバランスを

見つけないといけないっていう

言葉が出てくることですね。

これはシーズンオフのテストで、マシンの方向性を誤ってしまって

結果的にヤマハに敗北してしまった今シーズンの

経験が彼の中にかなり影響を及ぼしているように感じます。

今シーズンのRC213Vは去年よりもさらにピークパワーを

重視したエンジンを搭載した結果、車体全体がアグレッシブな方向性に

なってしまって、ヤマハほどタイヤを上手に扱えないし

ブレーキングドリフトも決まらない。

スライドが止まらないんですよね。

最多ポールはマルケスが獲得してますから一発の速さはあった。

でも、レースではタイヤが上手に使えない、強さが無かった。

やはりというか、来季型のエンジンはピークパワーよりも

中低速のパワーデリバリーに振っているようですが

それもやはり、バランス重視にもう一度立ち戻ったという

ことでしょうね。

いかなマルケスでも、バランスを崩したマシンでは勝てない

ということをホンダとマルケス本人も思い知った今シーズン

というように見てます。

だって、去年の圧勝劇からすれば、今年ここまで負けるとは

想像できませんでしたからね。

でも、この負けは確実にマルケスの糧になって

彼はさらに手ごわくなるでしょうね。