今年の10人 中須賀克行
今シーズンの中須賀選手の走りは
まさに円熟の境地といった感がありました。
前回の3連覇挑戦の際にはダンロップでしたが、
ブリヂストンにスイッチして、3シーズン。
スイッチ初年度から数えて2度目の3連覇挑戦を
見事に成功させました。
競馬用語でもある、「テン良し、中良し、終い良し」
っていうのは、まんまレースでも当てはまる話で
テンというのはスタート直後、
まだタイヤが冷えている状態でのペース
中良しはその通り、中盤のペース
そして終い良しは終盤のペース。
この3つが完璧に出来ればまず負けないと。
今季の中須賀選手は序盤は集団の中でじっくりと様子を見て
中盤ややペースアップして、集団を縦長にしてふるい落としを図り
そして、終盤、突き放すという展開のレースが見られましたね。
これはスイッチして3年目のブリヂストンタイヤの性能を
きっちり手の内に入れて、ライフをキチンとコントロール
しているからこそのペース配分だと思います。
みんなやりたいけど、この領域まで限られたレースウイークの
中ではセッティングを詰めきれないというのが本音では
無いでしょうか。
自身の引き出しがさらに増えたって話ですから
レースウィーク中の微妙なコンディションの変化にも対応して
常にベストに近い走りが出来るってことなんでしょうか。
まさに円熟の境地か。
来季はオールブランニューのR1ですから、セッティングは
ゼロからやり直しになっちゃいますが、それでもタイトルを
取れるのか、どうなのか、新たな挑戦のシーズンとなりますね。
潜在的な戦闘力が高いとは言われてますが、やはりセッティングは
重要ですから。