ペドロサはもてぎで輝けるのか?

今年限りでの引退を表明している
ペドロサの偉大な記録と言えば、
2006年の最高峰クラスに昇格して以降
毎年、必ず最低1勝はしていることですよね。
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990ccから始まり、800cc、1000cc。
この偉大な記録はロッシもロレンツォも成し遂げていない。
(共にドゥカティ時代に途切れているのは皮肉な一致)
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その彼が今年は優勝はおろか、表彰台にすら立っていないのが
今シーズンのペドロサの状況。
日本GPの行われるツインリンクもてぎは彼の得意とするコースでもあり
過去にも数々の優勝を遂げていますが、果たして勝つあるいは
活躍はできるんでしょうか?

結論から言えば、出来ないあるいはかなり難しいと思います。
彼の今年の不振は言ってみれば原因は違うとはいえ、ヤマハ
抱えている問題と一緒で、リヤタイヤのトラクションが不足していることに
要因があるんではないかな?

もう何度もここで書いているように、今のMOTOGP
リヤ荷重重視のセッティングが主流で、いかにリヤタイヤに
適切な荷重をかけ続けるかが活躍の鍵で、結果的にそれがリヤタイヤを
長持ちさせることにもなるんですよね。
その点、アラゴンでペドロサがコメントしているように彼は
体重が軽いこともあって、リヤタイヤのスピニングが多く
タイヤがレース終盤まで持たないようですね。
もう、ひとつは彼は体格的な問題で前に巨大なウイングカウルを
装着できません。ハンドリングが重くなって思うように操れないからです。
元々、あれは後輪荷重を増やしていった時に、フロントの荷重が
減った結果、浮きやすくなるのを抑制する意味合いがありますから
あれが使えないってことは、そこまで十分にリヤに荷重がかかってない。
ということでしょうね。
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今のあの状態ではミシュランのタイヤの性能をきっちり引き出し
かつ長持ちさせるスイートスポットのセッティングにはどうやっても
入らない。
タイで転倒するまで快走を見せていたのは、ヤマハ同様、
耐久重視の硬いタイヤが諸々の問題を解決してくれたからでしょう。

ミシュランがタイのような耐久性重視のタイヤを持ち込む可能性は
ほぼ無いですから、やはりペドロサには厳しい戦いが待っている
気がしてならない。