ライディングを変えるということ
去年、日本の川崎本社にやってきた時から
ずっとサイクスが訴えていたのが、ライディングスタイルを
変えるチャレンジに挑むということ。
2年連続でレイにやられているチームメイトからすれば
打倒レイのために、自身のライディングスタイルの
改良に挑戦したシーズンが2017年だったか。
去年までのサイクスの負けパターンといえば、
レース中盤までタイヤを使い切ってしまってズルズルと
後退するパターン。
彼のスタイルはとにかくコーナーに対してハードに
ブレーキング、しっかり減速して、向きを変えつつ
アクセルをハードに開けてなかばスライドさせつつ
立ち上がるというスタイル。
非常にタイヤに負担がかかる乗り方。
今年のサイクスの走りを見ているとハードブレーキングと
パワースライドがナリを潜め、とにかくスムーズにスムーズに
コーナーリングして、タイヤへの負担を軽くしようという
意図が見えますね。
ここまで乗り方が違うと相当、サスペンションセッティングも
変わってくるだろうし、乗り方にも細心の注意が必要なはず。
長年馴染んだ乗り方、セッティングを変えるってのは
相当な困難を伴っただろうことは容易に想像できるところです。
ただ、これは着実に結果に表れていて、今季の彼は表彰台から
大きく脱落したポジションを走ることは、無くなりましたね。
常に表彰台圏内か、その近辺を走るようになりました。
その反面、速さが失われたのも事実で、ポール獲得数は激減ですし
レイに対して、速さで対抗できなくなってしまいましたね。
来年はこの安定性に、速さが上乗せできればサイクスの
チャレンジは実を結ぶことになりますが、そういう意味では来季は
真価が問われるシーズンになりそうです。
もし、来季もレイに負けるようだと手立てが無くなっちゃう・・・。