プライベーターの台所事情

ニッキー・ヘイデンがGPのカーボンブレーキと
WSBのスチールブレーキを比較したインタビューが
某所に掲載されていますが、その原文はもっと長くって
その中に記載されていた内容が興味深いですよね。
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それはアスパーチームの内情と言いましょうか。

彼はダートトラック出身ですから、リヤブレーキを多用する
スタイルで、そのため、リヤブレーキは放熱性重視の
大径ベンチレーテッドディスクを希望していたんですが予算の都合で
最初から付いている、小径タイプしか使えなかったとのこと。
また、彼はフィーリング的に好みということでホンダ勢が
ほとんど使わない340mmの大径ディスクを使っていたそうですが
容量の関係でカバーを付けないと温度が上がらないため
常時カバーを付けていたけれど、それは320mm用の流用だったとのこと。
また、ディスクも使ったものを一旦ブレンボに送り返して
それを研磨したものを再利用していたなどあるようですね。

彼はレプソル・ホンダやドゥカティといったワークスしか
経験してませんから、物資と予算に限りがあるプライベーターの
内情ってものを初めて知ったんじゃないでしょうか。
ワークスなら全部自分好みに揃えてもらいますから。

それでも彼はチームのエース格ですからまだマシで青山さんに
言わせればセカンド格のライダーはサスペンションのグレードが
さらにワンランク落ちるものが付けられていたそうですけど。
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そう考えると、自分好みの道具が揃えてもらえないプライベーターよりも
それなりの規模があるWSBのトップチームの一角の方が
彼の好みのマシンに仕上げてもらえるかも知れませんね。
テストでいきなり快走したのは、その辺もあるのかも。
テンケイトのブレーキはショーワですが、ショーワとホンダは
資本関係がありますので、ワークス待遇に近いでしょうからね。