2015年を振り返る~5勝の価値

今シーズン、ようやくパニガーレに優勝を
もたらしたドゥカティ

デビュー以来、ディメンションとかも微妙にいじっていて
(確かキャスターが寝かされたハズ)
エキゾーストの形状も変わって、小さなことの積み重ねで
優勝を手にしたという感がありますね。
(一番大きいのはエヴォレギュレーションによって
4気筒勢が戦力を削がれたのが大きいですが)
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ドゥカティにとって厳しい状況になったのはLツインの
優位点であるトラクションのかかりの良さから来る
タイヤの持ちの良さという部分が他メーカーの4気筒の
電子制御の開発によって無くなってしまったという部分と
1200㏄まで排気量が上がったことで、それほどタイヤに優しくなくなった
というところでしょうか。
(実際、カワサキのマシンは低速からの立ち上がりでは
2気筒が休止して、2気筒状態でトラクションを稼ぐ)
ですから、昔のように4気筒勢がタイヤの消耗でペースダウンする
後半に一気に勝負に出るという戦術が使えなくなって
純粋に速さで突き放すというレースを要求されるようになった
というのが今のパニガーレが置かれた状況でしょうか。
実際、走りを見ていてもビッグトルクを生かした立ち上がり重視
というよりはコンパクトな車体を生かして高いコーナーリングスピードを
維持しつつ、それをレース終盤まで維持するという
かなりギリギリのところでレースをやっているという感がありますね。
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面白いのは、そういうギリギリの走りの中でチャズ・デイビスという
決してコンスタントさを持っているとは言えないライダーが
ちゃんとコンスタントに成績を残して、ランキング2位になったことですね。
それだけ、彼のライディングスタイルとマシンが合っている
ということなんでしょうか。
特に後半戦に限れば12戦4勝ですから、レイと互角に近い走りです。
これはやはりニューエキゾーストを投入したポルトガル以降
見違えて速くなった証拠か。

来シーズン、ライバルも戦闘力アップを図ってくるでしょうが、
タイトル争いも今シーズンの後半の走りを見る限り、
無くはないと見てますがどうでしょうか。

ただ、ギリギリの走りをするが故にトラブルや転倒も多くって
それがジュリアーノの欠場に繋がっているかな。
怪我だけには本当に気をつけて欲しいです。