2015年を振り返る~改革元年

今シーズンのWSBは2つの大きなレギュレーション変更が
ありました。
ひとつは昨年から暫定的に導入されていた
エヴォレギュレーションの全面的な適応。
もうひとつは電子制御ソフトのバジェットキャップで
同じメーカーのマシンであれば、どのチームも同じソフトを
購入できることになりました。

エヴォレギュレーションの導入は4気筒勢の力を大きく
削ぐことになりましたが、
電子制御ソフトの変更は各メーカーのWSBに注ぐ力の差が
ソフト開発に大きく影響する形となり、それが結果に大きく
影響を及ぼすことになりましたね。

この2つ変更にバッチリ対応してきたのが、元々エヴォの
影響を受けない2気筒のドゥカティ
去年から既にエヴォマシンを走らせてじっくりマシンを
熟成してきたカワサキでした。
イメージ 1
意外だったのは、ワークスチームを引き上げてライダーも離脱
マシンもエヴォ対応の新作を走らせるという状況ながら
アプリリアが速かったことですね。

一方、がっくりと戦闘力を落としたのがテンケイト・ホンダと
クレセント・スズキというメーカーのバックアップをあまり受けていない2チームで
元々のエンジンパワーが劣ることに加えて、特にスズキは
最後まで電子制御ソフトがきちんと動いているようには見えませんでした。
スタートシステムも毎回のように出遅れてましたしね。
来季、クレセントはスズキからヤマハにマシンをスイッチしますが
今シーズン、スズキから十分なバックアップが受けられなかった事が
かなり堪えていたと思われますね。
イメージ 2
また、今シーズンを通してエヴォになってマシンのパワーが
下がったためか、同じチームの2人のライダーが近い位置を
走るケースが多くなりましたね。
と同時に各メーカー間のマシンの戦闘力も固定されてしまって
どのサーキットでも同じようなグリッド順になることが多くなりました。
昔みたいに色々なマシン、ライダーが入り乱れての乱戦って
感は見られなくなったという印象があります。
まあ、来年以降、変わっていくのかも知れません。
そういう意味ではヤマハには期待しています。
イメージ 3