風と砂とタイヤと

2021年の開幕戦カタールGPは強風吹きすさぶ中で行われました。

結果はヤマハ・ファクトリーのマーヴェリック・ビニャーレスが

2017年以来の開幕戦優勝を飾ることとなりました。

 

決勝レースは事前の予想通り、ドゥカティVSヤマハの展開で

これにスズキが追いついてくるという形になりました。

 

今回のレースで鍵になったのは、しばしば見舞われていて強風で

特にストレートでは向かい風になっていて、これが特にドゥカティには

大きく立ちはだかったようですね。

元々、ストレートセクションでタイムを稼ぐドゥカティ

コーナーリングセクションでタイムを稼ぐヤマハとスズキですから

向かい風の影響でタイムが落ちる幅はドゥカティの方が大きかったようです。

加えて、砂埃が舞うほどのコンディションで、多くのドゥカティライダーが

リヤタイヤのグリップ不足に悩まされ、立ち上がりでタイヤが滑るため

更にストレート速度が鈍るという悪循環に陥っていた模様。

実際、ストレートエンドでヤマハにパッシングされていました。

FPまでは20km/h近い速度差があったわけですから、本来は抜かれるはずではないだけに。

 

加えて、バグナイアもかなり早い段階でリヤタイヤが来ていた模様。

ずっとトップで逃げて風圧をまともに受けてハイペースで逃げたことが

タイヤに厳しかった模様。

対して後方から追い上げたビニャーレスは前走者を風よけに使って

タイヤを温存してましたから、これがレーストータルで考えた時に

決め手となったようですね。

 

しかし、ファビオ、ロッシ、ミラーは同じタイヤを使いながら序盤で

急激なタイヤのグリップダウンに見舞われてますから、

タイヤの当たり外れがが出た可能性も否定できず。

今週末行われるドーハGPでまた再現なるかどうかは興味深いところ。

風が止むようならまた違った展開も十分有り得そうですね。