季節はずれのタイヤチョイス

MOTOGPカタルニアGPはファビオ・クオルタラーロが

開幕戦のヘレスのダブルウィン以来の優勝を飾りました。

 

しかし、薄氷の勝利だったようで、背後にはスズキの2人

ミールとリンスが迫っていました。

 

こうなった背景には今回のカタルニアにミシュラン

持ち込んだタイヤが秋のカタルニアではなく、通常の開催時期である

夏の気候に合わせて準備していたタイヤをそのまま

持ってきたことによる部分が大きかったですね。

 

つまり、本来であればもっと暑い路面温度、コンディションに合わせて

作られているタイヤですから、秋の涼しいコンディションでは

全くタイヤが暖まらず、本来のグリップが発揮できないため

多くのライダーが一番柔らかいソフトタイヤを前後に履かないと

ならないという状況となりました。

当然ながらソフトタイヤは一番柔らかいタイヤですからグリップは

しますが、耐久性が無くレースでは15周もするとグリップを失う状態に

なっていましたね。

 

元々リヤタイヤのトラクションに問題を抱えているヤマハはリヤタイヤが

スピニングによって消耗しますし、ブレーキングもフロントタイヤに

ダメージを与えて、どんどん消耗することになりました。

ファビオにとって幸いだったのはミール、リンス共に予選だと前後のタイヤグリップの

バランスが悪くて、タイムが出ず後方スタートとなったこと。

結果的に追い上げてきたものの、ファビオに先行逃げ切りを許すこととなりました。

 

いかなGPチームといえど、ミシュランがこんな季節はずれの

タイヤを持ってくるとは想像してなかったんじゃないでしょうか?

多分タイヤを作り直す莫大なコストを節約したんだと思いますが。

 

次のフランス ルマン ブガッティサーキットも本来であれば

シーズン序盤5月に開催されるGPだけに、ここが地元となるミシュラン

どういうタイヤを持ち込んでくるか戦々恐々かも知れません。

もっとも、ミシュランからすれば母国のエース ファビオの

世界王者もかかっているわけですからおかしな事はしないと思いますが・・・。